画期的な「持ち運べる風力発電機」が次世代のエコライフを牽引か

まずはこの風景を見て欲しい。閑散とした草原に腰を下ろす1人の女性。

彼女が手にしているタブレット端末の電気は、今彼女氏自身が感じている“風”により供給されているのだ。

WindPax

女性の頭上にある青い風車型の物体が、小型風力発電機「WindPax」。

3枚の羽が風を受けるタービンとなり、あらゆる方向からの風も掴む。コンパクトなうえに、重さも小型タイプだと1.8kg、大型タイプでも4kg以下とかなり軽量で、小型タイプなら折りたためばリュックに入れて持ち運ぶことができる。さらに、アタッチメントを使えば、フェンスなどの高い場所に固定したり、木の枝からぶら下げたりと設置場所を選ばない。

そんな、コンパクトサイズを活かしたフレキシブルな機能性には、災害時の使用や、発展途上国での発電源としてなど、様々な場面での活躍が期待され、業界の注目を集めている。

WindPax_3

自分の電気は自分の“風”で

屋外であれば、風が吹かない場所というのは世界中ほぼ存在しないといっていいかもしれない。WindPaxは現時点では製品化に至っていないが、是非想像してほしい。

WindPax製品化のもっと先にある、風力発電機を1人1台持ち歩く未来を…。

・営業マンは長電話をしながら、充電を気にして風を求め、近くの公園へ向かう。

・よく晴れた日のランチタイムには、風通しの良いテラス席がある店に人が集まる。

・PCの充電が少なくなった友人には、自分のバッテリーから「自分の風」をシェア。

・週末は、風力電源のみを使った「“風天”決行・雨天中止」の野外イベントで盛り上がる。

・昼間から飲んだビールの支払いは「多めに吹いた風」で少しお得に。

現代の社会で多くの人が携帯端末の電波状況やWi-Fi環境を常に気にするように、「風の居場所」を気にする未来。スマホのチェックに忙しく、斜め下45度に落ちていた視線が、風を求めて上へと伸びていく。空の色や日の長さを感じ、季節の移ろいにも敏感になっていく。

これはあくまで仮説に過ぎないが、風力発電の技術進化は、資源・エネルギー問題の解消だけでなく、私たちが現代の社会で忘れがちな、エバーグリーンな景色を見せてくれるのかもしれない。

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*参考:WindPax: Portable Wind Turbines by Justin R Chambers — Kickstarter