九州大学発表の「白金に代わるスーパー電極」は現代の錬金術

「賢者の石」を、知っているだろうか?

不可能を可能にする魔法のアイテム。西洋の錬金術にルーツを求めることができる「賢者の石」とは、一般的には、そのように理解されている。

そんなファンタジーあふれる存在の「賢者の石」だが、自動車業界ではリアルに、そうとしか呼べない物質がある。それが「白金」だ。自動車業界に降りかかってきた大問題を解決してくれる、ありがたい魔法のアイテム。それが「白金」であった。

プラチナ

その「白金」が最初に自動車業界を救ったのは1960年代。

当時、社会問題化したのが「排気ガスによる大気汚染」であった。ところが、排気ガスのクリーン化の壁は、どうにもこうにも高く、厚かった。

しかし、その課題は「白金」を使うことでクリアできたのだ。それが、今も使われる、三元触媒だ。これに「白金」が含まれており、その触媒作用により、排気ガスをきれいにすることができたのだ。今も、街を走るクルマには、白金を利用した触媒が入っている。クルマがうじゃうじゃ走る都会でも、空気がそれほど汚れていないのは、白金という「賢者の石」の働きがあるからなのだ

そして、自動車業界が、また厳しい試練にさらされた。それが石油資源の枯渇だ。今はまだ大丈夫だが、10年単位の未来を考えれば、自動車はいつまでも石油に依存できない。そこで、また「賢者の石」である「白金」が注目されたのだ。