究極のエコカーFCV向け「商用水素ステーション」が国内初開設

トヨタ自動車は6月末、同社の先端技術を結集した究極のエコカーこと、FCV(燃料電池車)の市販モデルを公開。年内に700万円程度でトヨタ店及びトヨペット店で発売すると発表。

政府や県がFCVの普及を後押し

政府も成長戦略の一環で2020年に年間4万台、2030年に40万台(累計200万台)のFCV普及を目指しており、2025年頃にはHV(ハイブリッド車)並みの価格としたい考え。

トヨタFCV

7月18日には安倍首相がFCVの普及を促進するため、購入時の補助金制度を創設する方針を表明。

首相は「1台につき、少なくとも200万円の補助をしていく」と明言しており、これによりトヨタのFCVの車両価格は実質500万円程度となりそう。

また同社のお膝元、愛知県では22日、FCV購入時にかかる自動車税を新車登録した年度の残りの月割り分と翌年から5年間の合計分(最大17万4,500円)を免除すると発表。

来年にはトヨタに続いてホンダが独自開発したFCVの発売を予定している。

国内初の商用水素ステーションがオープン

こうした流れを受けて今後のFCV普及の要(かなめ)となる日本初の商用水素ステーションが兵庫県尼崎市にオープンした。

ガス事業を手掛ける岩谷産業が今月14日に開設したもので、同社は2015年度中に4大都市圏(東京・名古屋・大阪・福岡)を中心に20カ所に展開する計画。

IWATANI

大阪府堺市にある同社の水素製造拠点からタンクローリーで液化水素を輸送する「オフサイト方式」で、水素充填システムにはドイツ・リンデ社製の小型水素圧縮機「IC-90」を採用。

IWATANI_IC-90

70MPa(700気圧)の高圧水素ガスをFCVに満充填するのに要する時間は約3分/台。コンテナ風にパッケージ化されており、装置ごと輸送が可能なことから他の地域に建設する水素ステーションにも同システムを採用する方針。

岩谷産業はこれまでの首都圏での実証を経ていよいよ商用サービスをスタートさせることになる。

将来は太陽光発電で水素を供給

一方、ホンダは埼玉県と共同で水素の製造から貯蔵、供給までのプロセスでCO2を排出しない、太陽光発電利用の日本初「ソーラー水素ステーション」を一昨年より実証中。

同社の独自技術である「高圧水電解システム」により水素の製造と圧縮を一本化。コンプレッサーを使わず小型・低騒音化を実現、将来の普及を目指している。

現在、石油・ガス事業者や自動車メーカーを含む13社が2015年度までに水素ステーションを4大都市圏を中心とする100カ所に展開する計画を進めており、今回トヨタが年内のFCV市販を決めたことで、水素ステーション建設をめぐる動きに弾みがつきそうだ。

*参考岩谷産業