もう誰も傷つかない?軍用無人ボートの研究が進んでいる

アメリカの海軍研究所(ONR)が、軍用無人ボートの研究開発を行っていることを発表した。

これまでも、地雷除去や防衛任務を目的としたドローン兵器(無線操縦無人機)を開発、実用化してきているが、数年前からはミサイル発射などが行える、攻撃性のあるドローン兵器の開発も行われてきた。

その最新技術を活かしたものが、今回の軍用無人ボートとなる。

一度に複数のボートが自律走行可能

デモンストレーションでは、13隻の軍用無人ボートが作動。自律走行またはリモートコントロールによる無人操縦が行われた。

用いられているのは、新開発の「CARACaS」という技術。センサーとソフトウェアから構成され、ほとんどのボートを無人化することができる。また、複数の無人ボートと同期し、自らルートを選んで進んだり、標的を複数の船で包囲するといったことも可能だ。

この「CARACaS」の目的は、あくまでも「攻撃性のある標的に対して無人で立ち向かう」こと。ボートを運転する人間が不要になるため、仮に標的から攻撃を受けても人命に危険は及ばない。

この無人ボートのように、機械が自ら考え行動する技術が発達することで、尊い命を無駄に消費するということが減るのは素晴らしいことだ。また、コスト面でもかなり削減できるため、研究は急ピッチで進められているのが現状だ。

ドローン兵器の危険性から目をそらすな

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ただし、メリットばかりではない。無人化による機器の誤動作や、コストダウンにより大量のドローン兵器生産が可能になることで、安易な侵略が行われるのでは、という懸念もある。

危険な任務を、人間に代わり行ってくれるという点では、無人ボートを始めとしたドローン兵器はとてもありがたいものだ。

ただし、ドローン兵器を用いる人間側の倫理が問われる。尊い人命を守るためにあるはずが、簡単に人命を奪える危険な兵器にもなるということは覚えておかなければならないだろう。

技術の発展は、文化の進歩や社会の豊かさをもたらす反面、簡単にすべてを壊すことができる自爆装置にもなる。ドローン兵器の技術が世界の平和のために使われるよう、切に願う。

*参考:Autonomous SwarmONR