エボラ熱ワクチンが猿の実験で一定の効果を上げる

いまのところ先進国でのパンデミックは起こりそうにないエボラ出血熱だが、流行地である西アフリカで収束の兆しが見られたという報道はない。決定的な治療法も予防策もなく収束は容易ではないと見られるが、もっとも期待されるのはワクチンの開発だろう。

そんななかアメリカ化学会(American Chemical Society)が、開発中のエボラ・ワクチンが猿の実験においては少なくとも4ヵ月間の効果を示している発表した。また、そのワクチンは注射を必要とせず、鼻を経由して1回の投与で効くという。それがマカク(北アフリカにいる猿)の実験においては、少なくとも21週間エボラウイルスから身体を守っているというのだ。

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まだ一般への接種には課題も

現在開発中のほかのエボラ熱のワクチンは注射を使うものが多いが、このアデノウイルスをベースとしたワクチンは、注射ではなく呼吸器系から取り込む方法をとる。

注射を必要としないというメリットは大きい。注射針によるエボラ等の病気の偶発的な感染の可能性を下げられるし、処置後の廃棄物の扱いも容易になる。

しかし、現在の投与方法には特殊な設備が必要であり、投与する医療スタッフにも特別のトレーニングが必要なものになっているため、一般のひとに幅広く投与できるようにするには、まだ研究が必要だと研究者たちは考えているという。

とはいえ、エボラ熱のワクチン開発が一定の成果を見せてきているというのは朗報だ。一刻も早い実用化を期待したい。

*出典:American Chemical Society -Single-dose, needle-free Ebola vaccine provides long-term protection in macaques-ACS Publications -A Single Dose Respiratory Recombinant Adenovirus-Based Vaccine Provides Long-Term Protection for Non-Human Primates from Lethal Ebola Infection-