未来の宇宙望遠鏡が、理解の及ばないほどに壮大だった

1990年に軌道上に打ち上げられたハッブル宇宙望遠鏡は、すばらしい天体の画像をわれわれにもたらしてくれた。宇宙望遠鏡は大気や天候の影響を受けず、つねに鮮明な画像を得ることができるのだ。いっぽうで、ハッブル宇宙望遠鏡の主鏡の口径は非常に大きく2.4m。地上にある巨大な反射望遠鏡は主鏡の口径は10m以上にもなる。

反射望遠鏡は口径が大きいほど性能がいい。より多くの光を集めることができるので、暗い天体も見ることができるし、解像度も上がるのだ。しかし、あまりに大きい主鏡を持つ望遠鏡を宇宙に打ち上げることは不可能だ。

宇宙望遠鏡

ところが、従来の鏡の概念を大きく変える構造を持つ天体望遠鏡のアイディアを、アメリカのロチェスター工科大学の研究者とNASAのジェット推進研究所が発表した。ロチェスター工科大学のウェブサイトに掲載されている。

その記事は「望遠鏡のレンズは、将来スプレー缶に入れられて運ばれるようになるかもしれない」という、まったく意味不明な文章で始まる。どういうことか。この研究チームは、未来の望遠鏡の形として、缶から出された微粒子のスウォーム(群れ)がレーザーでコントロールされてレンズを形成するという新しい宇宙望遠鏡の研究をしている。

自律的に動くロボットテクノロジー、あるいは”スマート粒子”と光学技術を融合させる。スマート粒子はフォト・ポリマーと呼ばれるものや、感光性のプラスチックに金属コーティングを施したものになる。その粒子を使って、レンズを形成させようというのだ。