ロボットに必要な法律って?社会のニーズに合わせたルール作りを検討中

ロボットに必要な法律って?社会のニーズに合わせたルール作りを検討中

政府がまとめる『ロボット革命実現会議』の報告書で、ロボットの普及や有効活用を進めるための規制・制度改革、ルール作りについて提言する予定らしい。

『ロボット革命実現会議』とは、少子高齢化の中の日本で、人出不足やサービス部門の生産性向上にロボットを切り札とするための戦略策定を行う政府会議をさす。

これらの内容には、無人飛行機(ドローン)やクルマの自動運転システムといった、最近話題の多いロボットの実用化に向けた法整備なども含まれる。

2014年12月4日に開催された『第5回ロボット革命実現会議』の議事の資料によると、ロボットの効果的活用に関わる規制緩和や整備が必要な法律などは以下の通りだ。

電波法、医薬品医療機器等法、労働安全衛生法、道路交通法/道路運送車両法、航空法、不正アクセス禁止法、消費生活用製品安全法、維持・保守関係法令(インフラ点検等)、生活支援ロボットの国際安全規定ISO13482/工業標準化法(JIS)等

また、消費者保護の観点から枠組みの整備が必要な法律などは以下となっている。

電気用品安全法、家庭用品品質表示法、消費者安全法/消費生活用製品安全法

法律等だけを見てもわかりづらいので、以下に関係しそうな事例をいくつかあげてみよう。

 

1:ドローン(無人飛行機)

ドローンについては、例えば災害対策や農薬散布など、今後各方面での利用が期待されている。

また、米アマゾンが導入を検討している配達用ドローン『Amazon Prime Air』のように、我々の生活に密接に関係してきそうなものも多い。

現在の航空法ではドローンに関する規定はなく、飛行可能な高度などもあいまいだ。一般の航空機と違う高度などを規定することで、事故を未然に防ぐことが重要となる。

さらに、操作などに必要な電波も、他と抵触しない周波数を電波法で規定する必要がある(現状ではない)。

昨年発表された日本遠隔制御株式会社の『NINJYA 400MR』のように国産ドローンも出てきているので、早急な法整備が不可欠だといえよう。

 

2:クルマなどの自動運転システム

自動運転システムも、世界的に研究・開発が進められていて、日本ではトヨタが2014年にその技術の一部を公開しているので、ご存じの方も多いだろう。

同会議では、実際に公道で利用する場合のルールはもちろん、自動運転中の事故に関する情報の保全方法や原因究明方法などについても検討がなされる。

運転中に障害物が近づくと自動停止するシステム(スバル『EyeSight』など)のように、将来的にクルマの自動運転へと繫がりそうな技術は、すでに一部実用化されている。

ホンダが市販予定の新型車『JADE』にも、衝突軽減システムなどが投入された『Honda SENSING』が搭載されるという。

高齢化が進む日本では、ドライバーの年齢も今後さらに上がるだろう。瞬時の危険回避が行えない人や運転中に発病する人が増えるなどで、人命に関わる重大事故が増加する可能性は否めない。

クルマのロボット化(自動運転など)は、今後かなり重要になってくることは十分に考えられる。

社会のニーズや技術の進歩に歩調を合わせた、絶妙なタイミングでの法整備が期待される。

 

3:インフラの保守点検

トンネルや橋梁などを点検する場合、現状も途中まではロボットなどの機械で行える。が、最終的には人の目視が義務付けられている。作業の効率化や作業員の安全確保のためには、ロボットでの最終確認ができるような法整備も検討課題になっている。

他にも、医療や災害対策など、今後ロボットの活躍が期待できる分野は多い。『ロボット革命実現会議』の報告書次第では、様々な法整備が検討されることになりそうだ。

 

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【参考】

ロボット革命実現会議 – 首相官邸