将来的には顧客対応AIも出現?クレーマーからのデータを集め「怒るAI」開発

将来的には顧客対応AIも出現?クレーマーからのデータを集め「怒るAI」開発

人工知能(AI)が発達すれば、子供や老人達の話し相手をするロボットができたり、人々を笑わせてくれるロボットができたりするかもしれない。あるいはAIは車を安全に運転したり、場合によっては経営判断といった高度な機能を持つことにもなるだろう。

もちろん、ターミネーターではないが、軍事的な活用やスパイ活動といったフィールドでもAIは活躍することは間違いない。そのようなSF映画の世界では、やがてAIが友情や愛情を学び取ったりできるようにもなっている。とAIについては様々な空想や妄想が広がるが、思わぬジャンルでAIが開発されていた。それは、怒るAIだ。

 

あらゆるクレームを出すことができるAIの開発

ニュージーランドのハイテク企業であるTouchpointグループが開発を進めているAIは、不快感や怒りを持つAIだという。いったいなんのためにそのようなAIを開発しているのかというと、企業がカスタマーサービス業務で、顧客のクレームに対する対応方法を研究するためだというのだ。

しかも、既に40万ドルがつぎ込まれているというから、かなり力が入った開発プロジェクトとなっている。費用だけではない。既にオーストラリア国内の最大手銀行4行から、2年分の顧客からのクレーム電話をデータ化して活用しているのだ。さらに通信会社や保険会社からもクレームデータの提供を受けているという。

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同グループの開発者によれば、あと半年ほどのデータ分析とアルゴリズム調整期間を経て、様々なサービスや対応に対する顧客の不快感を再現できるようになるという。

なんとも嫌なAIだが、このAIを活用する事で、クレームに対する最適な対応を導き出せるモデルが構築できるようになるのだという。

つまり、あらゆるクレームに対する理想的な対応をシミュレーションできることになるのだ。このプロジェクトは、アイザック・アシモフのSF小説『The Foundation Series』に登場するコンピューターにちなんで、『Radiant』と名付けられた。

 

クレームを出すAIの先にはクレームに対応するAIが見えてきそうだ

この『Radiant』が成果をだせるようになれば、企業のカスタマーサービス部門の研修風景が変わってくるだろう。顧客対応係は、次から次へとあらゆる悪態をついてくるAIに対応する訓練が行われるのではないか。

いや、もしかすると次にクレームに対応するAIが開発されれば、悪態をつくAIをなだめているAIが登場するかもしれない。

そして我々が電話でクレームをだしても、電話の向こうで辛抱強く対応しているのは、実はAIだった、という事態に直面する日が近いのかもしれない。

 

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【参考】

※ A New Zealand firm is building an angry AI – Digital Trends