「森のバター」どころじゃない!アボカドから白血病の新薬が誕生か

「森のバター」どころじゃない!アボカドから白血病の新薬が誕生か

“森のバター”と呼ばれ脂肪分やビタミンEなど豊富な栄養価を含む果実アボカド。独特のクリーミーな味わいにはファンも多く、マグロと和えたり、ディップにしたり、あるいはサラダに加えたりと家庭の食卓でもさまざまな用途で活躍してくれる食材だ。

このほど発表された新たな研究では、アボカドに含まれている成分に驚くべき効果があることが発表され、注目を集めている。カナダ・ウォータールー大学のPaul Spagnuolo教授によると、アボカドの脂質が急性骨髄性白血病の発症・再発の原因とされる『がん幹細胞』と戦うことが分かったという。

 

白血病の原因と考えられる『がん幹細胞』だけを攻撃

治療が難しく、65歳以上の高齢の患者さんにとって高い確率で致命的な病気となってしまう急性骨髄性白血病。Spagnuolo氏によると、がん幹細胞はこの病気を進行させ、多くの人が白血病を再発する原因だという。抗がん剤の治療の効果があっても、この幹細胞が残っていると再びがん細胞をつくり出してしまうというわけだ。がん幹細胞をターゲットにした薬は、現在までにほとんど見つかっておらず、治療法の開発やメカニズムの研究が世界中で進められている。

研究チームは、アボカドから得た新薬が分子レベルでどのように働くかを測定するために数多くのラウンドにわたるテストを実施。すると、がん幹細胞を選択的に目標にし、正常な細胞には害をなさないことを確認したということだ。

 

すでに臨床試験がスタート

今回の研究は、がんなど腫瘍に関する医学専門誌『Cancer Research』誌に掲載。あわせて、再生医療の商業化を促進、援助する組織Centre for Commercialization of Regenerative Medicine (CCRM)とのパートナーシップの下、“avocatin B”と名付けられた化合物の特許が出願されている。

Spagnuolo教授はすでに臨床試験の“phase I”、すなわち健康なボランティアに対する投与量決定試験を開始。治療現場での使用する承認を得るにはまだ時間がかかるようだが、薬を待ちわびている患者さんに届けるための最初のステップは踏みだされているのだ。

アボカド 白血病 新薬

身近な果実から発見された驚くべき治療法。平均余命を伸ばし、『QOL (生活の質)』を向上させる可能性を秘めいている、アボカド由来の新薬。試験で毒性や副作用が発見されず、いち早く製造販売が承認されることに期待したい。

 

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【参考・画像】

※ Avocados may hold the answer to beating leukemia – the University of Waterloo