自動車の車輪をカーボンファイバーでつくる新技術

ホイールにカーボン、というのは競技用自転車では珍しくない。しかし大きくて重い自動車用としてはどうだろうか。すでに自動車のフレームや外装にカーボンが使われることが多くなってきたが、ホイールもカーボンにしようという動きが加速している。

自動車の車輪をカーボンファイバーでつくる新技術

 

カーボンファイバー素材とは

通常ホイールに使われる素材は金属である、鉄、アルミニウム、そしてマグネシウムといったものであった。製法は鋳型に金属を溶かして流しこむ「鋳造」、インゴットと呼ばれる塊を数千トン以上のプレス機で一気に伸ばし、それを回転させながらリムを作り、最後に削ることでデザインを完成させる「鍛造」がある。どの素材を使ったとしても金属であればその金属が元々もつ強度、特性がそのまま反映される。強度計算も理論的に可能だ。

fabrication

カーボンファイバー、炭素繊維素材と呼ばれ、その製法はまさに繊維といっていい。布は素材が同じでも柔らかい硬いがあるように、実はカーボンファイバー自体の強度は計算式では求められない。というのも製造方法で大きく異なるからだ。ポルシェのハイブリッドスーパーカー918はカーボンボディを採用したが、当初予定していた工場でのカーボンシェルを他の工場のカーボンシェルにしたところ、まったく同じ形状ながら大きく剛性が向上したという。そのため工場を変更、デリバリースケジュールに影響が出たがパフォーマンスを優先させたという裏話があるほどだ。