今世紀中頃までに最大6倍増!? アメリカの「大規模林野火災」のリスク

山火事

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北米というのは自然環境が厳しい場所なのかもしれない。破壊的なトルネードや、大規模な山火事のニュースが毎年のように聞かれる。

そして、「温室効果ガスに起因する気候変動が続けば、今世紀中頃には、大規模な山火事(林野火災)が、6倍にも増えるエリアが出てくる可能性がある」という衝撃的な研究結果が発表された。アメリカ海洋大気庁(NOAA)がホームページ上で紹介している。

 

西部地区でリスクが高まる

この研究は、アメリカ合衆国において、山火事のなかでも上位1割に入る、大規模な山火事が起きる可能性が、大幅に増す恐れがあるというものだ。

その理由としては、山火事が起こりやすい気候の傾向が強まること、そして大規模な山火事が拡大しやすい季節が長期化することが挙げられている。

いつ、どれくらい増えるかというと、1971年から2000年までの期間に比べて、2041年から2070年の期間には、最大で約6倍にも増えるエリアが出てくるという。おもにグレート・ベースン、ノーザン・ロッキーズ、シエラ・ネバダ、クラマス山脈、北カリフォルニア、メキシコ湾沿いや五大湖近辺の一部といったエリアだ。

この研究において、研究者たちは、今後の温室効果ガスの排出量を多めに見積もった、“RCP8.5”というモデルをベースに考えている。

温室効果ガス

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このほかの研究では、山火事の増加だけでなく、気温の上昇や、山火事シーズンにおける降水量と湿度の減少も予想されている。これらは山火事の大規模化につながる要素だ。また、全体的な気温の上昇、熱波襲来の頻度の増加、乾期における土壌の水分の減少傾向などもあわせて予想されている。

 

対策費用の負担増加も問題だ

「いまこの瞬間にも、70もの野火が西部地区では燃え続けている」と同記事では書かれている。家や生命や自然に驚異を与え、煙は慢性的な心臓病や肺の病気を悪化させ、視界不良を起こしたり、水質を悪化させたりしているという。

アメリカ合衆国において、この数十年のあいだに、山火事を消火するために使われた費用は、およそ2倍にまで膨れ上がっているという。山火事の増加は、そういった国や自治体の予算の面でも大きな問題となりえるのだ。

地球温暖化の対策としては、温室効果ガスの削減が主要なテーマとされている。しかし、それが狙いどおりの成果を発揮するとはかぎらない。十分削減できないかもしれないし、削減できたとしても期待通りに温暖化がストップするとはかぎらない。

われわれは、次善の策として、実際にに温暖化が進んだときになにが起こるかを予想し、それに対処する方策も準備しておくべきだろう。

 

【参考・画像】

※ Risk of very large fires could increase sixfold by mid-century in the US – NOAA Climate.gov

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