ASEANに吹くジャズ旋風 「AYJO」が表現する未来

AYJOジャカルタ公演5(澤田オフィス提供)

新しい文化が生まれる瞬間とは、つまるところ異なる国同士の知恵や発想が混ざり合った瞬間である。文化は常にハイブリッドなものだ。

既存の文化が進化を遂げる時も、その原理は変わらない。音楽はその代表例だ。言葉も習慣も違う者が寄り集まり、思い思いのリズムを奏で、ではそれを合わせてみようと相談するうちに、今までになかった斬新な作品がいつの間にか完成している。

それを新しいジャンルと定め、名前をつけるのは観客の役目だ。演奏している本人たちは、ただただ己の感性に身を任せたに過ぎない。音楽とは、まさに水の流れを追いかけるかのような創造芸術なのだ。

今年、独立行政法人国際交流基金アジアセンターが企画した『Asian Youth Jazz Orchestra(以下AYJO)』は、文字通り現在進行形で新しい文化を築こうとしている。

この『AYJO』は日本と東南アジア各国から集まった28人の若いミュージシャンで編成され、9月から10月までの間にASEAN各国で公演をする。さらに来年1月には、日本の3都市でも演奏を行うという壮大な計画を予定している。

その第1回公演が、インドネシアの首都ジャカルタで行われた。

AYJOジャカルタ公演7(澤田オフィス提供)

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