クラウドファンディングで13倍以上の資金調達! 僅か60秒で自転車を電動式に変えてしまう『GeoOrbital Wheel』が大人気

街で電動アシスト自転車を見かける度に思う。デザインがなんとかならないだろうかと。

GeoOrbital_Top

画像提供:GeoOrbital社

 

メーカー各社には失礼だが、野暮ったいフォルムにサドル下の無骨な四角いバッテリー。どのメーカーも似たり寄ったりで、なかなか洗練されたデザインが出てこない。

しかも、既にお気に入りの自転車を持っている人にとっては、野暮ったいデザインの電動アシスト自転車に買い換えるのはかなり億劫だろう。

ところが、今使っている自転車を、簡単に電動アシスト自転車に変えてしまう『GeoOrbital Wheel』という製品が開発されてクラウドファンディングに登場した。

前輪を交換するだけで、複雑な工事は不要なのだ。しかもサドルの下に無骨なバッテリーを装着する必要も無い。

いったい、どんな製品なのか。

 

前輪に全ての機能を収めてしまうという画期的な発想

『GeoOrbital Wheel』はケンブリッジを拠点とするGeoOrbital社が開発した製品だ。

画期的なのは、『GeoOrbital Wheel』は自転車全体を改良したものではなく、今使っている自転車の前輪に差し替えるだけの製品だと言うことだ。

スタイリッシュ

画像提供:GeoOrbital社

この交換用の前輪に、バッテリーもモーターも搭載されているため、前輪を『GeoOrbital Wheel』に交換するだけで、自転車本体側には手を加えなくても簡単に電動アシスト機能を手に入れる事ができる。
https://ksr-video.imgix.net/projects/2431220/video-661490-h264_high.mp4

『GeoOrbital Wheel』の構造も面白い。車輪を内側から3つのローラーで支え、そのうちの一つが駆動部分になっているのだ。

このように前輪の内部だけで装置としては完結しているため、取り付けも非常に簡単だ。GeoOrbital社によれば、工具無しでも僅か60秒で取り付けられるとしている。まぁ、実際にはもう少しかかりそうだが。

全て前輪に搭載されている

画像提供:GeoOrbital社

『GeoOrbital Wheel』の特徴は、以上のように既存の自転車に簡単に取り付けられることだが、結果的に前輪駆動になっている事も特徴になっている。

ということは、足でも漕げば4WDならぬ両輪駆動自転車となるので、多少の悪路でも安定した走行を維持できそうだ。動画には砂の上や雪の上で走行している場面がある。

 

最大80キロメートルのアシスト能力

2タイプ

画像提供:GeoOrbital社

『GeoOrbital Wheel』には26 INCHモデルと700C(28 inch)モデルの2タイプが用意されている。これだけで世の中の大人用自転車の95%に対応できるとしている。

搭載されているバッテリーにはUSBで充電するが、このバッテリーは脱着可能だ。また、スマートフォンなどにも充電できるので、モバイルバッテリーとしても利用できる。

どのくらいのパワーがあるのかというと、500Wのモーターは僅か6秒で時速32キロまで加速できるという。

しかもペダルを漕がなくてもモーターだけで走行でき(これが日本では問題なのだが)、26 INCHモデルでは時速32キロで約19キロメートル、700Cモデルでは同じ速度で約32キロメートルの走行が可能だ。

しかもペダルを漕げば、26 INCHモデルでは約48キロメートル、700Cモデルでは約80キロメートルまで走行距離を伸ばすことができる。

また、タイヤはパンクレスタイヤ(flat-proof solid foam tire)を採用しているので、釘を打ち付けてもパンクしない。これは安心だ。

前輪を交換するだけ

画像提供:GeoOrbital社

勿論、バッテリーが切れたら、少々重くなるが、普通に漕いで走行することもできる。

 

日本では電動アシスト自転車として認められない?

GeoOrbital社が拠点を置くケンブリッジでは、交通渋滞緩和のために自転車の利用が奨励されているようだ。そのような環境で、だれもが快適に自転車を利用できるための『GeoOrbital Wheel』が開発された。

その手軽さやデザイン性が好感されたのか、クラウドファンディングのKickstarterでは本校執筆時点で13日のキャンペーン期間を残しながらも目標額の13倍以上もの資金調達を達成している。

このように非常に魅力的な製品だが、残念ながら日本では公道を走れないと思われる。

というのも、日本では電動アシスト自転車は足で漕ぐ力の2倍までの力をアシストすることと規定されているが、『GeoOrbital Wheel』は漕がなくてもモーターだけで自走してしまう。

また、日本では電動アシスト自転車は時速24キロを超えた場合はアシストされないが、『GeoOrbital Wheel』はモーターだけで時速32キロも出てしまう。

以上の2点から、『GeoOrbital Wheel』は日本国内では電動アシスト自転車として認められない可能性が高い。

しかし、この便利さとスタイルの良さは捨てがたい。是非、開発費に余裕ができたら日本仕様も開発して欲しいと思う。

 

【参考】
※ GeoOrbital Wheel | Make your bike electric in 60 seconds by GeoOrbital – Kickstarter

※ The GeoOrbital Wheel is Live on Kickstarter