CEATEC JAPAN 2016レポート:三菱電機の『しゃべり描きUI』

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引き続き「CEATEC JAPAN 2016」のレポートだが、やはり人だかりがあると、つい近付いてしまう。

そこは三菱電機のブースで、ちょうどプレゼンテーションがはじまるところだった。

ステージ横には、CEATEC AWARED 2016の「暮らしと家でつながるイノベーション部門」でグランプリを受賞したことを示す賞状と盾が飾られている。

受賞した技術は『しゃべり描きUI』というものだ。

この技術は、タブレットの画面上を指先でなぞりながら話すと、その話した内容が文字で表示されるというものだった。

また、翻訳もでき、文字や絵も描ける次世代コミュニケーションツールだという。

どのような役に立つのだろうか。

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話した言葉がディスプレイをなぞると表示される

『しゃべり描きUI』はタブレットの画面上を指でなぞった軌跡上に、声に出した言葉を文字にして表示することができる。

これは『しゃべり描きUI』の音声認識表示技術によるもので、世界で初めて実現されたという。

また、音声認識表示技術で表示された言葉と同時に、自動翻訳されたほかの言語を表示することもできる。

つまり、声に出した言葉で筆談ができるということだ。

しかも、同じ画面上に絵を描いたり、画像を取り込んだりできるため、絵や画像と組み合わせて筆談ができる。

指先でなぞって文字を表示することの重要な意味

しかし、この技術がどのように画期的なのかと思われたかもしれない。私も思ったが、コンパニオンの説明を聞いて「あっ!」と気付かされた。

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聴覚障害が人から絵(図面、イラスト、地図など)や画像を使って説明されるとき、説明者が絵やイラストを指さして話してしまったら、聴覚障害は説明してくれている人の指先を目で追わなくてはならないため、唇を読むことができないのだ。

そこで、ディスプレイをなぞる指先から、話している言葉が文字として表示されれば、安心して画面に集中することができるようになる。

さらに『しゃべり描きUI』では、音声認識表示技術で表示できる言葉を、10カ国語に翻訳して表示できるため、外国人との意思疎通にも役立つ。

これは外国人旅行者との意思疎通にも役立つため、東京オリンピック・パラリンピックに向けてニーズが高まるだろう。

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新しいコミュニケーションツールとしての期待

以上のように、『しゃべり描きUI』は聴覚障害者や外国人とのコミュニケーションを容易にすることが期待されているが、まだ商品化はされていない。

そのため、早期の事業化が目指されているところだ。

CEATEC JAPAN運営事務局では、特に聴覚障害に新たなコミュニケーションツールを提供できるであろうという期待を込めて、『しゃべり描きUI』を「暮らしと家でつながるイノベーション部門」でのグランプリに選んだ。

早く実用化されることを期待したい。

※写真撮影:筆者