ウェアラブル心電図が「心臓病」研究を変える!?

ジェルを使わずに計測できる

一定以上の年齢の方なら心電図検査は経験したことがあるだろう。心電図検査は、電極と身体のあいだに電導性のジェルを塗った“ウエット・センサー”を使って検査を行う。その方がセンサーが電気生理信号を拾いやすいからだ。しかし、ジェルが乾いてしまうので長時間にわたっての検査はできない。

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今回発表されたナノワイヤによるセンサーは、“ドライ・センサー”を使用する。つまりジェルが必要ない。それでいて従来病院で使われていたようなウエット・センサーの心電図検査と同等の正確さを実現している。過去にもドライ・センサーの心電図計がなかったわけではないが、これはそれらより正確だという。また、ナノワイヤはポリマーの中に埋め込まれているので、耐久性も高い。

シルバー・ナノワイヤは柔軟性もあるので、患者が身体を動かしたとしても身体への密着が保たれ、正確に電気生理信号が計測できるという。また、ナノワイヤの電導性が高いという特性も性能に貢献している。

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研究チームのYong Zhu博士は「このセンサーは、基本的にはもう実用化の準備はできているといえます。材料コストは従来のウエット・センサーと同等です。全体のコストを下げるために、製造方法の改善は探っていますけどね」と話す。

 

小型の計測機をはじめとするウェアラブルな医療機器が普及すれば、万が一の際にすぐに患者の異状に気づくことができるだけでなく、病気の研究が大きく進歩する可能性がある。

われわれは、いま予想するよりもずっと長生きできるかもしれない。

 

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【参照・画像】

※ Wearable Sensor Smooths Path to Long-Term EKG, EMG Monitoring- NC STATE UNIVERSITY

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