ペットショップは動物を売らない ?保護動物を譲渡する新しい試み

 

保護動物が輝いて見えるサロンを

代表の友森玲子さんは、動物病院勤務を経て、2002年『ペットサロンミグノン』を杉並で開業。2007年より、サロンを運営する傍ら、動物の保護活動にも力を入れ、東日本大震災後は、被災地に残された動物たちの保護活動も積極的に行ってきた。

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この動物譲渡のお店『ミグノンプラン』(ロゴはイラストレーター和田誠さんのデザインによるもの)をオープンしたのは、お店のビルの建て替えという物理的理由に加え、以前から友森さんの活動を応援してくれていたコピーライター糸井重里さんの言葉だったという。

「保護動物が格好良くみえて、ペットショップに負けないようなお店を作ったら? きっと応援してくれる人はいるよ」その糸井さんの言葉が後押しをした。

代表の友森玲子さん(左から3人目)とサロンを支えるボランティアのみなさん。

動物の保護活動は、単に動物愛護相談センターから動物を譲ってもらってくるだけではない。診察をし、病気があれば治療をし、避妊手術なども施し、ワクチンを接種するなど1匹の保護動物を譲渡できる状態にするまでには、医療費などが想像する以上にかかる。

友森さんは、その頃、保護した動物を短期的に預かっておくシェルターなどを各所に持っており、そこへ通う移動時間やボランティアの負担も気になっていたという。

そこで、糸井さんらの協力もあり、動物病院や動物を保護するシェルターなども1箇所にまとめた新しいサロンを構えることにし、時間的にも経済的にも効率化をはかり、実質的に保護活動にかける時間に余裕をもとうと考えたのだ。

そして、2014年5月、譲渡動物のためのお店『ミグノンプラン』が誕生した。

 

ドイツではペットショップは動物を売らない 

取材に訪れた日は、月に2回開かれる譲渡会の日。雨にもかかわらず多くの人が訪れ、次々と正式譲渡が決まっていく。

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友森さんのお話では、ドイツなどではペットショップで犬や猫を販売することはほとんどなく、普通の人が動物に出会うためにはこういった譲渡施設を利用するのが一般的だという。

日本ではいまだ年間12.8万頭の犬猫が殺処分されている(平成25年度環境省)。これに対して、ドイツでは殺処分はゼロである。9割は里親が見つかり、残りの1割もシェルターで一生を過ごしていく。動物保護の法律により、動物の命もしっかり守られているのである。

その仕組みにより、ドイツでは『ミグノンプラン』のような譲渡サロンでペットを探すのが当たり前なのである。

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