アジア3か国だけで約半分!? 世界のゴミ海洋投棄量が深刻化

漂流ゴミの不都合な真実

2015年2月13日付の米科学誌サイエンスに衝撃的な論文が掲載された。

米ジョージア大学の環境エンジニア、ジェナ・ジャムベック博士を中心とする米・豪の研究者チームの調査によると、2010年の1年間だけで、480万~1,270万トンのボトル、袋類、ストローなどのプラスチックが海に捨てられたという。

それらのゴミは海辺を汚染し、また漂流して北極から南太平洋に至る地域の海流を妨げていると警告。現在のペースでいくと、2025年には漂流ゴミの総量は2倍になり、環境や生態系に取り返しのつかない深刻なダメージを与えるだろう。

漂流ゴミ プラスチック インドネシア バリ

海へと流出したゴミは、海流の境“潮目”に集まり、まるでゴミの回廊のように数キロも続く。いくつかの潮を経て集まってきたゴミは、洋上の吹き溜まりのような場所を漂い、また潮に乗ってほぼ決まった先へと流れ着く。

研究チームは、世界中の沿岸人口をカバーする消費者データとゴミ排出量、プラスチックの割合、不適切に廃棄処分される量に基づいて、192各国それぞれのゴミの海洋投棄のシェアを算出した。

それによると、1位は年間排出量132万~353万トンで中国。そして2位は48万~129万トンのインドネシアで、3位が28万~75万トンのフィリピン。この東部アジア3か国だけで、世界のゴミ海洋投棄量の44%を占める結果となった。

これら海洋投棄されたゴミを回収するのは、物理的にも経済的にも非常に困難な作業だ。チームは廃棄物処理施設の整備と、プラスチック自体の消費を減らす取り組みが必要だと指摘。

海洋投棄ゴミの83%がゴミへの意識が低い流出量ワースト20か国に由来していることから、既に洋上に浮かんでいるゴミを除去するよりも、流出防止に力を注ぐべきだと論文をまとめた。

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