【クルマを学ぶ】縁の下の力持ち「ブレーキ」その方式と特徴

アンチ・ロック・ブレーキ(ABS)

ブレーキ&トランスミッション - HONDA01

source:http://www.honda.co.jp/

 

自動車の電子制御として、早くに導入されたものがアンチ・ロック・ブレーキ(ABS)である。ブレーキがロックしてしまうと、制動距離が伸びることや、ハンドル操作が効かなくなることを予防するために、タイヤがロックした場合に、ブレーキ圧を一瞬解除し、タイヤを転がすことでロックしないようにする。ホイールにセンサーを組み込み、回転を監視していることから、今では車両安定装置(ダイナミック・スタビリティ・コントロール、DSC)などと合わせて、四輪の制御を行うシステムに発展している。

ABSの小型化が進み、二輪でも採用例が増えてきたが、今後自動二輪で義務化される予定である。

 

四輪ディスク VS リアドラム

ディスクブレーキはドラムブレーキに比べて性能が高く、見た目も精悍なため、高級車やスポーツカーだけではなく、大衆車でも四輪ディスク化が流行した。

ブレーキ&トランスミッション - HONDA2

source:http://www.honda.co.jp/

 

絶対的な制動力や制御を考えれば、四輪ディスクが効果的なのは言うまでもない。しかし、その後コスト重視となり、リアドラムに戻っていったような経緯がある。

 

大径化するディスク、キャリパー

高級車やスポーツカー、ハイパフォーマンスカーでは、四輪ディスクが当たり前であるが、さらにそのディスク、キャリパーは大型化している。これは高い制動力を生むために、どうしても必要なことである。

例えば、日産『GT-R』では、前輪 390mm、後輪380mmのディスクを採用、キャリパーはフロント対向6ポッド、リア対向4ポッドと、車両重量とパフォーマンスに応じたブレーキシステムとしている。

大径のディスクを採用すると、その分重量が増加するため、ポルシェをはじめとするスーパーカーでは、ディスクを軽量なカーボン・ブレーキディスクを採用するケースが多い。

ホンダの新型『NSX』も、カーボン製ディスクを採用予定と言われる。

 

なぜブレーキ・システムが大切か

昨今、自動ブレーキ技術の開発が盛んで人気である。ところが肝心のブレーキ性能にはなかなか目がいかないのが実情だ。

どんなに自動ブレーキ技術がよくなろうとも、肝心かなめなのはブレーキシステムそのものであり、どんなにセンサーや認識技術で頑張っても、物理的にブレーキが弱いのでは止まりきれない。

フルブレーキの性能テストが、JNCAPによって行われているので、自動車選びの参考にするのもよいだろう。

(参考:自動車アセスメント・予防安全性能アセスメント・チャイルドシートアセスメント – 自動車総合安全情報

 

乗員、荷物、天候によって変わる制動距離

上記テストは限定された条件で行った結果である。実際は、乗車人数や積載している荷物の量、そして天候によって制動力は左右される。

例えば、キャンプ道具一式を満載、家族5人で雨の日にミニバンを運転する場合、普段の日にひとりで乗るのとは当然のことながら止まりにくくなる。

環境によっても制動力は変わってくるため、ドライバーは最新の注意が必要だろう。

是非このブレーキの仕組みや特性を理解し、安全な運転を心がけてもらいたい。

 

【参考・画像】

※ 製品・技術 – akebono

※ ブレーキ&トランスミッション – HONDA

※ 高速化を支えるカーボン製ブレーキディスク – HONDA

※ 二輪自動車へのABS(アンチロックブレーキシステム)の装備義務付け等に係る関係法令の改正について – 国土交通省

※ halfrain – Flickr

※ Oleksiy Mark – shutterstock

【関連記事】

※ 自動ブレーキから自動運転までの技術進化

※ ノートパソコンじゃないの!? 海外で「鞄に入る電気自動車」が話題

※ 段差路もラクラク突破する電動オフロードバギー「Swincar」

※ 最高速度161km/hを誇る電動スポーツバイク「Impulse TT」

※ 意外に多い!? いまさら聞けないハイブリッド方式まとめ

1ページ目から読む