アメリカ銃規制議論の行方…「憲法修正第2条」とハリウッドスター・ジョン・ウェイン

銃の力で独立を勝ち取る

アメリカ合衆国は、戦争により独立を勝ち取った国家である。この国は元々、ヨーロッパ諸国の植民地であった。

その中でもイギリス領だった地域が、理不尽とも言えるイギリスの課税政策に反発して独立運動を起こした。その当時のイギリスは、七年戦争の戦費が負債としてかさんでおり、植民地からの税収が命綱であった。だから可能な限り難癖をつけては、重税を搾り取ったのだ。アメリカ植民地に対しては、トランプにまで印紙を貼ることを義務付ける始末だった。

これに植民地の住人が怒り、立ち上がった。彼らは護身用のマスケット銃を手に取り、軍隊を編成したのだ。アメリカ独立戦争は、こうした民兵の活躍により大陸軍の勝利へとつながる。先述の『合衆国憲法修正第2条』は、この流れを反映したものだ。

18世紀から19世紀までのアメリカにとって、“規律ある民兵”は欠かすことのできない存在だ。独立を達成したとはいえ、イギリスの脅威がなくなったというわけではないからだ。さらに南にはメキシコがあるし、東海岸地域から西を開拓するのにネイティブアメリカンを駆逐しなければならない。銃で制圧すべき対象はいくらでもいる。

ライフル

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『アラモ』や『史上最大の作戦』といった名画に出演した、大物ハリウッドスターのジョン・ウェインは、まさに『憲法修正第2条』を具現化したような映画俳優だ。

ウェインは銀幕の中でネイティブアメリカンやメキシコ軍と戦った。特に1960年公開の『アラモ』では、マスケット銃を手に勇敢な戦いぶりを見せるデイビー・クロケット大佐の役を演じた。ウェインにとって、『アラモ』は映画人生の中で最も思い入れの深い作品となる。

<我々の自由は、銃があるからこそ保証されているのだ。そうでなければ今頃は、アメリカはイギリスとメキシコに蹂躙されていたに違いない>

ウェインは、映画館の観客に向けそう言いたかったのだ。

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