【クルマを学ぶ】大型車両とサスペンション 「大きなクルマ」はこうして進化した

世界大戦で証明された性能

戦車や大型車のサスペンションは様々な種類があり、正直この記事の中では全て書き切れない。だからここでは、主だったものを二種類挙げよう。『トーションバー式』と『リーフスプリング式』である。

『トーションバー式』とは、ねじり棒を使ったサスペンションである。車輪が何らかの衝撃を受けた際、ねじり棒には当然力が加わる。それに対する反発力を利用して足回りへの衝撃を和らげるというものだ。

一方で『リーフスプリング式』は、棒状ではなく板状のバネを使った機構だ。詳しく書くと長くなるが、小学生の時によく使った下敷きは、弾力性に富んでいることはご存知だろう。あれを何枚も重ねればそれなりの強さの板バネができる。『リーフスプリング』を身近なことで例えると、早い話がそういうことだ。

戦車にしろトラックにしろ、その歴史を語るのにこの二種類のサスペンションは欠かせない。そしてこれらの機構の信頼性を世間に知らしめたきっかけは、第二次世界大戦である。

第一次と第二次、この両世界大戦の最大の違いは何かと言えば、行軍速度である。

第一次大戦は“守りの戦争”で、対立する両軍は塹壕の外から出られなかった。だが第二次大戦は『攻めの戦争』だ。

優れた走行性能を持った戦車は、塹壕をも容易に乗り越えてしまう。サスペンションが戦争の在り方を変えてしまったのだ。

世界大戦は、もう二度と繰り返してはいけない惨劇だ。だが物事には必ず光と影、プラスとマイナスがある。

『トーションバー式』と『リーフスプリング式』という、社会発展を担う大型車両にとって最適なサスペンションを確立させたことは誰しも認めるべきではないのか。

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