地震・津波観測監視システム「DONET」とスパコン「京」のコラボで、海底での長周期地震動の特徴とその成因を明らかに

「DONET」で観測したデータをスパコン「京」で解析

『DONET』は、国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)が南海トラフ周辺の海底に設置した、地震・津波観測監視システムだ。

既に、紀伊半島沖熊野灘の水深1,900~4,400mの海底に設置されているシステムが『DONET1』と呼ばれ、現在、四国沖室戸海盆の水深1,100~4,400mの海底に設置中のシステムが『DONET2』と呼ばれる。

『DONET』は、各観測地点に設置された強震計、広帯域地震計、水晶水圧計、微差圧計、ハイドロフォン、精密温度計により、海底で起きている地殻変動や地震を観測している。

研究グループが、2013年に淡路島を震源とする中規模地震が発生したときの観測データを解析したところ、海底でも長周期地震動が発生していることを見つけた。

淡路島で発生した中規模地震の位置

source:source:http://www.titech.ac.jp/

 

しかも、陸上よりも海底の方が振幅が増幅し、震動継続時間も長く、波形が複雑になっていた。

陸上と海底の地震波形とスペクトルの比較

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そこで、これらのデータをスーパーコンピュータ『京』で解析したところ、海洋堆積層が長周期地震動の成因であると分かった。

『京』は、理化学研究所と富士通が共同で開発した、計算速度が10ペタフロップス級のスーパーコンピュータだ。

この『京』がシミュレーションした結果により、南海トラフ周辺で強い振幅の地震動が長時間続いたことがわかった。

「京」によるシミュレーション

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この研究結果は、海洋堆積層が長周期地震動の成因であることを初めて直接実証したものとなる。

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