宇宙の美しさを知る、電波望遠鏡とタイムラプスの夜景

天体観測に活躍する電波望遠鏡

電波望遠鏡は、ふつうの望遠鏡のように可視光線を観測するのではなく、天体が出している電波を観測する。

天体は、可視光線だけを出しているのではないのだ。その電波によってもガスや遠くの銀河、ブラックホールなど、さまざまなものが観測できる。

そして電波望遠鏡は、ふつうの望遠鏡のような筒やガラスを使ったレンズではなく、むき出しの巨大なパラボラアンテナを持つ。これがまたフォトジェニックなのだ。

『SKYGLOW:DISHDANCE』(空の輝き:皿のダンス)と名づけられたこの動画は、ニューメキシコ州の超大型電波望遠鏡群、カリフォルニア州オーエンズバレーの観測所、ウエスト・バージニア州のグリーンバンク観測所で撮影した電波望遠鏡だ。いずれも地球外知的生命体探索のプログラムに参加している施設である。

天体観測所が設置されているだけあって、人里離れた空気の綺麗なところのようで、撮影された夜空の美しさは格別だ。

これほど見事な天の川が見られる場所はそうそうないだろう。

 

都会では見られない星空

タイムラプスというのは、一定の時間をあけて撮影した画像を連続で再生するもので、長時間にわたる風景の変化を、短い時間に凝縮して見ることができる。

雲や星だけでなく、電波望遠鏡の角度も変化していくこの題材は、まさにタイムラプスにふさわしい。

特に終盤は、1ショットの露光時間を長くして撮影したもののようで、星々が点ではなく長い軌跡を描いている。夜空、夜景というのは写真の撮りかたで大きく表情を変えるものだが、タイムラプスでも同様に雰囲気の異なる映像にすることができるところもおもしろい。

このタイムラプス、『SKYGLOWPROJECT.COM』という都会の光害の危険性や影響を調査する、クラウドファンディングのプロジェクトのために制作されたものだという。ただ「キレイですね」というだけではなく、問題提起も行っているのだ。

都市部にいると、あまり星空に思いを馳せることもなくなるものだが、こんな天の川を見ることができたら、世界の見方も変わってくるかもしれない。

 

【参考・動画】

※ SKYGLOW: DISHDANCE – Vimeo

※ 国立天文台 野辺山宇宙電波観測所

【画像】

※ shihina / Shutterstock

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