「NewsPicks」100万ユーザー突破、経済メディア世界一は実現可能か?梅田代表と佐々木編集長が語る想い

新たなる希望/A NEW HOPE

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投資銀行時代の自らの経験から、梅田氏はこんなことを考えていた。

<同じニュースへの出会い方でも、自分の尊敬する上司や信頼のおける同僚のふとした意見や解説があるだけで、新しい気付きがあったり、まったく違った印象になることがある。

ニュースと、ニュースを読んだ人の反応がセットになったら理解も深まるし、自分にとって何が重要な情報なのかがわかるのではないか?

そんな風にニュースを軸にコメントが集合して高い価値を生みだすコンテンツの新しい形があるのではないか?>

 

2013年9月、経済ニュースを中心にしたプラットフォームでありソーシャルネットワークでもあるニュースアプリ『NewsPicks』は、こうして誕生することになった。

目指すのは、自分の周りで起こっていたニュースへの反応を、ネット上で再現すること。ユーザーの“発見の欲求”と“理解の欲求”を同時に満たすことのできる新しいメディア。

そこに本当にニーズがあるかどうかは全くの不透明で、何もかもが手探り状態だったと梅田氏は後に語っている。UZABASEの出資者など利害関係者からの反対意見や、業界内から「無謀だ」という声も多かったらしい。

それもそのはず。この当時スマホのニュースアプリの世界では、すでに『スマートニュース』、『グノシー』、『アンテナ』といった先行勢が100万ダウンロードを達成しており、更なる熾烈なユーザー獲得競争を繰り広げていた。もはや、そこは誰の目にも明らかなレッドオーシャンと映っていたのだ。

しかも“人力”でニュースをキュレーションするという、AI(人工知能)やビッグデータ全盛の時代の流れから逆行する大冒険だ。1分1秒にしのぎを削るスマホニュースで、いちいちコメントを付けるだなんて!

しかし梅田氏は、ニュースの中にまだ眠っていると確信する“新たなる希望”に賭けた。

自身の知り合いや、つてを頼りに様々な業界人に声を掛け続けた。ネットの世界で影響力を持つ著名人やインフルエンサーに会いに行き、頭を下げて直接参加を乞うた。

 

その甲斐もあって、『NewsPicks』はスタート当初から、信じられないような豪華な参加者による船出となった。

各界の大物や旬なスタートアップの注目人物たち、各業界の専門家、UZABASE所属の気鋭アナリストたちがニュースに淡々と熱いコメントを付けていく世界は、濃厚過ぎて一種異様な世界だったらしい。(私はリリースから約10か月後の参加だったので、その当時の濃密さを残念ながら知らない)

全くと言っていいほど、サービス開始の宣伝らしい宣伝もなかったらしく、リリースからしばらく経っても1日30人ほどしか新規ユーザーが増えなくて、梅田氏をはじめチームは頭を悩ませる毎日だったという。でもそれは、偶然入り込んだ一般ユーザーにとっては贅沢な環境となった。

名だたる著名人のコメントと並んで表示されることで、無名・匿名の一般ユーザーたちは、すぐにヘビーユーザーとなっていった。著名人たちも他のSNSからファンを引き連れて来ているわけではないので、コメントへのLike(FBでの『いいね!』にあたる)もほぼ内容重視で付けられる。

 

あの“ホリエモン”こと堀江貴文氏のコメントよりもLikeがたくさん付くことなんて、他のサービスじゃありえない!

 

著名人・専門家に負けないほどの、コメントを打つ一般ユーザーも幾人か現れ出し、経済ニュースとコメント群を中心にした熱量の高い場が形成されていった。

 

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