燃料電池版ドローンは業務用ラジコン・ヘリの強力なライバルとなる

燃料電池が解決するドローンの飛行時間

一般的なドローンの飛行時間は、約20分。使用するバッテリーの管理は非常に大切で、劣化に気をつけないと突然の充電切れで墜落する危険性もある。

その制約が広がる、ドローン応用の足かせとなっていたが、燃料電池を使うことでこれを打開することができるという。

仕組みは自動車のFCVと同様で、燃料電池として水素を充填した水素タンクをもち、燃料電池スタックにより発電することで、モーターを駆動しようというものだ。

水素フル充填で数時間飛行できる上、バッテリー充電時間と比較して充填時間も非常に短い。たった2分の充填により、1~2時間は飛行できるため、ダウンタイムの短縮ともなる。

燃料電池のみによるドローンと、バッテリーを併用するハイブリッド版ドローンの両方を、2016年1月にラスベガスで行われる『CES 2016』でデモフライトを行う。

どちらもこの14ヵ月開発を重ねてきたもので、特にハイブリッド版は、燃料電池駆動とバッテリー駆動の切り替えに問題なく、搭載するカメラの画像も安定的だという。

 

ライバルはシングルローター、エンジン駆動

飛躍的に長くなったフライト時間だが、実は先行するライバルがいる。それは、シングルローターのラジコン・ヘリだ。

農薬散布など、業務用として使用されているラジコン・ヘリの動力はエンジン。ガソリンを入れるだけで1時間ほど飛行できる上、軽量なために大量の農薬を搭載できるなど、未だにその潜在能力は一線級だ。

ドローン技術はその制御にあるが、実はこれはマルチローターだけに限った話ではない。シングルローターもこの技術の進歩の恩恵に預かれる。

つまり、ドローン技術が進化すれば、シングルローターもより安定的、多機能となることが可能だ。

異なる点といえば、エンジンを使っていることだろう。エンジンは騒音と排気ガスの問題があり、屋内などの閉鎖空間では利用することが難しい。

燃料電池駆動マルチコプターは、エンジン駆動・シングルローターと同等以上の飛行時間をもつことで、強力なライバルとなることは間違いないだろう。

 

【参考・画像】

※ Intelligent Energy Hydrogen Fuel Cells Significantly Extend Drone Flight Time – Intelligent Energy

※ Rikun / PIXTA

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