靴やタイヤが「滑り」を予告?接触しただけで滑りやすさを検出するセンサを東大で開発

滑る前に滑りそうだと分かるセンサ

我々の皮膚は、非常に高度なセンサを持っている。そのため、素足で濡れた風呂場のタイルに触れるだけで、滑らなくても「あ、滑りそうだな」と感じる事ができる。

また、物を掴みあげようとしたときも、指先が触れるだけで「あ、滑るかも」と注意して落とさないように掴むことができる。

これは、皮膚が対象物に触れたときに、その対象物の表面の静止摩擦係数の違いを検出しているからだという。

しかし、このような感覚をセンサが検出することは難しかった。これまでにあったのは、実際に滑ることで、初めて摩擦係数を計測するセンサだったからだ。

これでは、滑ってみるまでは「滑りそうかそうでないか」が分からないのだ。

そこで、この研究では、応力やたわみによって電気的な抵抗値が変わる高い“ピエゾ抵抗効果”を持ち、高感度で歪みを検出することができる“n+型シリコン”をゴム材料中の複数点に配置する方法が試された。

“n+型シリコン”は、リンイオンなどの不純物を高濃度に添加したシリコンだ。

この技術によって、表面に押しつけただけで静止摩擦係数、つまり滑りやすさを検出するマイクロ触覚センサを実現したのだ。

マイクロ触覚センサ

source:http://release.nikkei.co.jp/

 

もう少し仕組みを説明すると、開発されたマイクロ触覚センサが物体の表面に押しつけられると、センサ全体が滑らなくても、ゴムの端が変形して移動するため、その変化の大きさによって、静止摩擦係数が分かるのだ。

つまり、ゴム中に配置されたn+型シリコン素子が、変形した度合いを滑り量として検出する仕組みとなる。

センサ変形の原理

source:http://release.nikkei.co.jp/

1ページ目から読む