自動運転の実現へ。「歩行者検知技術」でディープラーニングが威力を発揮!

短所を補う「ディープラーニング」を導入

そこで、Vasconcelos教授らのチームは、“ディープラーニング”を採り入れた、新しいアルゴリズムを導入した。この“ディープラーニング”モデルは、何百回、何千回もトレーニングしてやれば、複雑なパターンのなかに、人間がいるかいないかの検知が“弱い学習アルゴリズム”よりも得意になっていくのだ。

しかし欠点もある。この“ディープラーニングアルゴリズム”は、“カスケード型類”において、最後の工程には向いているのだが、前半の工程に使うには複雑すぎるという。“いる”or“いない”を瞬時に判断できそうなケースにおいても少々考えてしまうのかもしれない。

そこで、研究チームは、初期の工程においては、“弱い学習アルゴリズム”を、後半の工程においては“ディープラーニングアルゴリズム”を使うという方法を採ることにした。

そう書いてしまうと簡単だが、Vasconcelos教授によれば、この作業はそんなに平凡なものではないという。チームはこの問題の解決のために新しい数式を導入して、“カスケード”デザインのための新しいアルゴリズムを作る必要があった。

<従来のアルゴリズムでは、作業の複雑さが異なるいくつもの工程を持つ“カスケード型分類”において、分類の正確さとスピードという相反する要素のバランスを最適化することができなかったのです。

実際、これは“ディープラーニング”の工程を持つ初めての“カスケード型分類”となりました。私たちのシステムは、リアルタイムで正確におこなう歩行者検知として、非常に優れたものとなっています>

 

とVasconcelos教授は話している。

 

現在、このアルゴリズムは、歩行者が“いる”か“いない”かの二者択一的な作業しかできないが、将来的にはさまざまな種類の対象物を同時に分類できる“カスケード”技術を目指している。

 

ひと昔前に比べて、自動車の自動運転が現実的なものとして認識されつつある。こういったアルゴリズムの進化が、歩行者の検知等の技術に大きく貢献しているのだろう。

この研究でまた自動運転の普及が一歩近づいたのかもしれない。

 

【参考・画像】

※ UC San Diego

【動画】

Pedestrian Detection -YouTube

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