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敏腕編集者・佐渡島氏が語る“いい創作”とは?「心の深いところで…」

生きていく上でクリエイティビティに富んだ素敵な作品に出会うこともあるのではないでしょうか。作品が世に現れるまでには、多くの関係者が試行錯誤を繰り返して創作活動にあたっているのも事実でしょう。そうした創作活動がよいものとなるためには、何が必要なのでしょうか?

過去には講談社で『ドラゴン桜』の編集者も務め、現在はクリエイターエージェンシーのコルクを経営する佐渡島庸平氏は、いい創作に必要なポイントを実体験をもとに語っています。今回は、佐渡島氏がそんな“いい創作”について語った記事「いい創作とは、魂と魂が磨き合う。」を読んだ筆者が、1つの事例を交えてそのポイントをご紹介します。

いい創作とは「魂と魂が磨きあうような創作」

今回の記事のテーマとなっている“いい創作とは”といった問い。佐渡島氏は、『孤独のグルメ』などを描いた故・谷口ジロー氏との繋がりから、“いい創作とは”に対する1つの答えに気付けたといいます。

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その答えに気付けたのは、谷口氏の個展開催に伴い、谷口氏の著作権管理事務所の社員と名刺交換をしたときのことだったそう。名刺を見ると社名は「ふらり」というもの。実は佐渡島氏は谷口氏と『ふらり。』という作品で一緒に仕事をした過去があり、社名を見て初めて、谷口氏にとっても『ふらり。』という作品が特別なものだったのだと感じ取ります。

そんな佐渡島氏曰く、いい創作とは「お互いの魂と魂が磨きあうような創作」であり「作家と心の深いところで通じ合う」ことができるものだそう。佐渡島氏の答えを聞いて、筆者はデンマークのスマートシティ構想に通じるものがあると感じました。

スマートシティ実現における「いい創作」とは

昨今では、人々の生活レベル向上などを目的に、ICT技術を活用して都市の機能を最適化するスマートシティ構想の取り組みが世界各国で行われています。世界のさまざまな事例の中には、行政や企業が主導して行うのではなく、市民も巻き込んで街づくりを進める事例もあります。

デンマークのコペンハーゲンでは、実際に市民を交えてスマートシティ構築のための議論や実証実験が行われていて、議論には若い学生も参加しているほど市民が主体性をもって行動しているそう(※1)。

スマートシティ構想では、そこに住む市民もスマートシティ実現のプロセスに関わっていることが重要なように筆者は思います。一方、市民が気付いていない視点を企業や行政は把握しなければなりません。市民の生活行動やデータを観察し、市民が気付いていない視点を都市に反映することも重要な役割でしょう。

このように、市民、行政、企業それぞれが能動的にスマートシティ実現に取り組み、都市という“作品”を中心にして互いに磨きあってまちづくりのパートナーとして信頼関係が生まれていく様子は、いい創作の1つの例ではないでしょうか。

記事では、いい創作にまつわる佐渡島氏のエピソードが詳細に書かれています。ぜひチェックしてみてください。

【画像・参考】
いい創作とは、魂と魂が磨き合う。 | コルク佐渡島の『好きのおすそ分け』 | WISS
※1 ユーザー・ドリブン・イノベーションによるスマートな街づくりに向けて─海外における「スマートシティ2.0」への取り組み─|日本総研
※Gorodenkoff/Shutterstock