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消費者は見透かす!堀江氏「熱意がないと、最近は本当にモノは売れない」

今回ご紹介するのは、堀江貴文氏が自身のYouTubeチャンネルに寄せられた「SNSで外国人フォロワーを集めました。何を売ったら良いですか?」という質問に答えた一コマ。商品が数多くあふれる現代で、モノを売るために必要なこととは一体何でしょうか? 堀江氏による答えを、ニュースレター『堀江貴文のブログでは言えない話』から抜粋してご紹介します。


寺田:今回は久しぶりのQ&Aです。質問は「YouTubeやInstagramで外国人の登録者が多いのですが、広告収益はそこまで多くなく、マネタイズの方法で悩んでいます。どんなものが売れると思いますか? これまでやったものは、日本の『弁当箱』『漫画』『本』『書道セット』の転売、『日本語レッスン』『講師派遣』『日本ツアー』などです。いつも多少は売れるんですが、成功したと感じたことがありません。堀江さんなら何を売りますか? 正解のピンが見えずに迷走しています」です。

堀江:これ、メチャメチャよく来る質問だよね。

寺田:この質問に対して、堀江さんがメルマガで回答した文章を読ませていただきますね。「そもそも『人を集めたので何かを売りたい』では、まったく魅力を感じませんよ。買う人は、売る人の熱意とか思い入れとかに敏感です。少なくとも何かひとつでものめり込んで、知識を得てから売らないと売れません。WAGYUMAFIAの相方の浜田寿人も、最初は『VIVA JAPAN』という海外向けのECをやっていたのですが、ずっと鳴かず飛ばずで、和牛に絞ってからうまく行くようになりました」という回答でした。

堀江:そうなんですよ。

寺田:この「思い入れなどに敏感」というのはわかります。

堀江:まあ、語らないと売れないんだよね。

寺田:余計、そういう時代になっているような気がします。

堀江:マネタイズしたいから売ろうとすると消費者に見透かされちゃうんだよ。

寺田:「このこと詳しく知らないだろう」とか。

堀江:そう。知らないし「お前、金儲けのためだけにやってんじゃん」みたいのが見透かされちゃう。で、「そんなのに引っかかんねえよ、俺たち」って。

寺田:確かに、そういう“察知能力”もみんな上がってきている感じがします。

堀江:買う側がステマとかに敏感になっているの。だから、俺も「ホリエモンチャンネル」の広告企画は、自分で売り込めるものしか受けない。「これは良くないな」と思ったらやらないから。

寺田:堀江さんのチェックが必ず入りますよね。

堀江:そう。しかも、念を押す。「俺は、この商品は売りたくないよ」って。それで、投資用のマンションを売ってる人が出た回があったじゃん。あの時、俺、結構、念を押して「俺は勧められないけど、それでもいいの?」って聞いたら、相手は「それでもいいです」って言ったんだよ。ディスられに来たの。でも、結果としてディスられても売れたらしい(「不動産投資の実態を探る。ホリエモンが徹底討論【PR】」の回)

寺田:ああ、あれ、そういうことだったんですね。

堀江:そういうこと。「不動産系のやつは、俺、全部ディスる」って言ってるんだけど、彼らは「ディスられても不動産を売る自信があります」って。

寺田:私、そういうことが裏で行なわれているとは知りませんでした。だから、本番で「あ、ディスられてる」って思ってて……。

堀江:別に裏でもないんだけどね。結局、「ディスられても不動産を買う人が一定数いる」っていうことがよくわかりました。でも、俺があそこで「この不動産、いいですねぇ」って言ってても嘘っぽいじゃん。

寺田:堀江さんの、その“正直さ”が伝わっているんでしょうね。だから、堀江さんが「良い」と言ったものを皆さんは買うんだと思います。

堀江:だから、「外国人の登録者が多いからマネタイズしたいです」という考えは良くないよね。

寺田:「この弁当箱をどうしても売りたいんだ」って売らないとダメですよね。

堀江:この人だって、そういうものはあるでしょ。「これ、外国の人は喜ぶだろうなぁ」みたいの。俺だったら「WAGYUMAFIA ORIGINAL HIGHBALL(WAGYUMAFIAのオリジナルハイボール)」を売るけどね。

寺田:流行りそうですし、思い入れもあるし……。

堀江:自信を持って勧められるし。

寺田:堀江さんって、自信を持って勧められるものしか扱わないから、一個一個のP Rが熱いんですよね。和牛もハイボールも。

堀江:まあ、そうね。だから「堀江さんなら何を売りますか?」って聞かれて、俺が売りたいものはハイボールだからって、この人がハイボールを売っても売れないと思うよ。

寺田:そうですよね。

堀江:熱意がないと、最近は本当にモノは売れないんだよ。見ている人たちも馬鹿じゃないんだから。

寺田:本当に、それはメッチャ感じます。自分でモノを売るようになってすごく感じます。

堀江:ということです。

寺田:ぜひ、熱意の持てるものを探してみてはいかがでしょうか。今回は以上とさせていただきます。ありがとうございました。


今回は、モノを売るために必要なことについてご紹介しました。モノがあふれて消費者の目が鋭くなっている今では、“売り手の思い入れ”が買い手からモノを選んでもらうために肝心だそう。「マネタイズするために何かを売りたい」ではなく、「自分が本当に売りたいものは何か?」と見つめ直してみるといいでしょう。

【画像】
※13_Phunkod/Shutterstock
※堀江貴文のブログでは言えない話 Vol.600/note

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