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スタンフォード式!“パラレルキャリア”を作るための効率的な時間の使い方

 8月21日(土)19時~、「『【スタンフォード式】世界一やさしいパラレルキャリアの育て方』(スタパラ)出版記念イベント」と称し、リアルとオンライン配信でイベントが開催されました。リアル会場には『【スタンフォード式】世界一やさしいパラレルキャリアの育て方』著者である江端浩人氏と、司会を務める株式会社Kiss and Cry代表取締役の落合絵美氏、ニュースレターサービス「WISS」の運営会社であるNewsletter Asia株式会社取締役の後藤健太郎氏が集まり、オンライン特別ゲストとしてグラフィックレコーディングの第一人者である松田海氏が参加しました。

 「パラレルキャリアを作るための時間の活用方法」について重要なポイントを、イベント時に江端氏が語った内容を抜粋してお届けいたします。

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どうしていまパラレルキャリアが注目されているのか?

江端浩人 株式会社パーソル総合研究所が発表した「副業に関する調査結果(企業編)」の調査の中で、「55%もの会社が複業を容認(全面容認、条件付き)している」というデータが出ており、この数字は昨年と比較して4%アップしています。そんな数字からも分かるように、パラレルキャリアができる環境が整備されてきたため複業が増えてきたともいえます。

 具体的には、複業を発注したい側と、受注したい側が出会える「ココナラ」や「クラウドワークス」、「ランサーズ」などのマッチングサイトができて簡単に仕事の受発注ができることや、リモートワークの加速によりオンラインでの会議などが常態化してきたことなど、10年前には整備されていなかった環境が整ってきたことも複業の拡大を後押ししています。

 そのような状況下、「パラレルキャリアをスタートしてみたい」けれども、時間がないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。ちょっとした工夫で時間を作り、新しいチャレンジをしてみてはいかがでしょうか。

何を軸にパラレルキャリアをスタートするのか?

 パラレルキャリアをスタートしたいと思ったときにまず必要なのは「何をするか?」ですよね。本業が忙しい中で、本当にその複業に時間を割くか、腹をくくるという意味でも環境を整備することは必要です。どのように複業にすることを探すのか、まずは何をする必要があるのか、これらをまず知っておきましょう。

「3ヵ月ごとの趣味を持て」

 日本の部活では、ひとつのことを季節関係なく続けていくことが多いですが、海外の学校では、学校内で行うスポーツは3ヵ月ごとに(シーズンごと)に変わっていきます。秋はサッカー、冬はバスケ、春は野球……という感じです。本当にそれが自分に合っているのか分からないものを続けるのは難しいと思います。もちろん、日本で古くから大事にされている「道」と呼ばれるもので、ひとつのことに注力することは、それはそれで重要です。しかし、苦手だと思っていたことが、やってみると実は得意だと気づくこともあります。

 私も文章は苦手だと思っていたのですが、騙されたと思って半年ブログを書いたところ、編集者の目に留まり、書籍化しないかという話になりました。その体験から、「まずはやってみる」ということが大事だと学びました。いまは、まずはやってみるということが簡単にできる時代です。ぜひ、SNSを活用してみてはいかがでしょうか。

「複業ベストテンを作れ」

 複業をしたいけれども、何がしたいのか・何をするのが良いのか分からないという人が多いようです。そういう方にオススメしたいのは「複業ベストテン」を作ってみること。マッチングサイトの中には、「プレゼントに何を選ぶか」のコンサルも人気があります。サイトを見ながら、一体どういう仕事にニーズがあるのか調査してみると良いでしょう。そこからベストテンを作って3ヵ月ごとにチャレンジしてみることで、自分がやりたいことや得意なものを見つけられるでしょう。

「まずは個人事業主登録をしろ」

 「複業をスタートする!」という覚悟をするための第一歩として、個人事業主登録をしましょう。登録には開業届を提出する必要があるので自分のなかでも区切りになるし、スタートを切る覚悟になるでしょう。 また、個人事業主登録をして青色申告をすると税金の仕組みを知ることができるので、とても勉強になります。税金やビジネスの知識を得る良い機会にもなります。

「自分のドメインをとれ」

 ホームページやメールアドレスをフリーのものではなく、自分のドメインとして取得することで信頼を得ることができるし、自分の存在意義につながります。ホームページに、自分の仕事をどのように記載するかを考えることによって、自分がこの先何をしたいのかを自覚することができるのもメリットです。

パラレルワークをしたいのに時間がない、どうすればいい?

「いつまでに」と、「いつやるか」が要

 一番大事なのは、「いつまでにやるか」という期日を決めることと、「いつやるか」という作業時間を決めることです。そうすることによって、効率が格段にアップするでしょう。もし時間内にできない場合は、できる方法を模索しながら色々と繰り返してみると良いでしょう。そのうちに、自分にあった時間管理の方法が分かってくるはずです。また、仕事を受ける立場として、発注者がどういったことを本質的に求めていて、どのレベルのことを求めているのかということを見極める必要があります。特にパラレルキャリアをスタートしたばかりの時は、発注者の期待値を超えようと頑張りすぎてしまうと思いますが、それが本当に求められていることなのかをよく考えましょう。分からない場合は、発注者とコミュニケーションを取って相手の求めていることを把握してから取り掛かるのが一番効率的だと思います。

 この考え方は、会社勤めで仕事をしている際にも同じことをしているのではないでしょうか。また、パラレルで業務を行っている人がほとんどだと思います。本業だから、複業だから、ではなく、仕事の仕方としての時間管理とコミュニケーションの取り方を踏襲していけばいいと思います。

同じデジタル環境を2つ以上用意せよ

 効率的な時間の使い方のためだけではなく、ロスをしないための管理も重要です。機会損失をしないために、スマートフォンやPCのバックアップをきちんととっておきましょう。ハードウェアだけではなく、ソフトウェアもバックアップを準備しておかないと機会損失になります。機械が故障したからといって納期に遅れる、連絡ができない、などといった事態が発生すると、ビジネス上の信用問題になります。二度と発注してもらえないという可能性もあるので、気を付けましょう。せっかく割いた時間を無駄にしないためにも、身に付けておきたい術のひとつです。

時間がない中で、効率的にビジネスを拡大するためには?

 環境を整え、時間の使い方が分かったら、次はどうやって効率的にビジネスを拡大していくかを考えましょう。

「コミュニティに参加せよ」

同じ関心事の人が集まるコミュニティはチャンスの宝庫ですし、共感することができるので仲良くなることができるでしょう。そういった場で、リアルの名刺交換をするのが人のつながりを広げるのに一番効率的です。

自分でコミュニティを運営するのも良いですが、最初から運営側に回るのは無理だと思うので、まずは参加してみるのが良いでしょう。

コミュニティの探し方としては、例えばFacebookで検索をしてみるとか、その他のSNSを活用して探してみるといいと思います。自分から能動的に動けば自ずと道は拓けていくはずです。

「キーマンのアシスタントを仲間にせよ」

 仕事が忙しい人は、自分でスケジュールの管理はしていないケースが多いため、アシスタントと仲良くなると良いでしょう。何度もキーマンにアタックするよりも、スケジュール管理や案件管理をしているアシスタントとコミュニケーションが取れれば、一番の近道になります。

 また、アシスタントと仲良くしておけば、キーマンに口添えしてもらえるチャンスが生まれます。仲良くなるために、信頼を勝ち取っていくことが大事です。彼らがコミュニティやイベントに参加しているケースも多いので、意識的にコミュニティやイベントに参加していきましょう。

「すぐググレの重要性を理解しろ」

 一番簡単に、はやく物事を解決してくれるのは、世界最大の情報の宝庫である「Google」。私は分からないことがあったら、すぐに検索して調べます。分からないことはすぐに解消するのがよく、その手段としてGoogleは一番優秀でかつはやいのではないでしょうか。

 また、Googleトレンドを見れば、流行りを把握することも可能です。Twitterでもよいです。先んじて流行りを知ることができる手段を活用しましょう。

「とにかく自分事化しろ」

 「自分事化」することは複業だけではなく、もちろん本業においても大事なことです。決断力を鍛えるためにもぜひ実践すべきです。その腹づもりがあれば、限られた時間をどう活用していくべきなのかが分かってくるのではないでしょうか。

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 今回は、江端浩人さんの「『【スタンフォード式】世界一やさしいパラレルキャリアの育て方』(スタパラ)出版記念イベントでのお話から、重要なポイントをご紹介しました。まずは自分の限られた時間を何に割くのかを決めるのが大事なのですね。そして、環境を整えることで腹をくくる。それができたら、色々と繰り返していく中で時間の使い方が分かるようになってくるとのこと。その上で、コミュニティに参加したり、キーマンのアシスタントと仲良くしたり、これからのトレンドを「ググる」ことで知ったりすることによって事業を拡大していく。これが一番効率的な「パラレルキャリア」をスタートしていく方法といえますね。ぜひ、これからパラレルキャリアにチャレンジする方は実践してみてはいかがでしょうか。

【画像・参考】
【スタンフォード式】世界一やさしい パラレルキャリアの育て方|江端 浩人|かんき出版
※metamorworks/Shutterstock