低価格というだけではない3Dプリンター
『TIKO』の売りは、驚くほどの低価格というだけではない。
まずシンプルなデザインがよい。いかにも、といったメカニカルな部分は見えず、まるでインテリアのような、すっきりとした外観を持っている。
しかも、この一体型ボディのシンプルさが『TIKO』の剛性としても活かされており、『Kickstarter』には筐体の上にブロックを載せ、さらに人が座っていても大丈夫であるといったことをアピールする写真も載せられている。
しかし本体の重量は至って軽く、1.7kgなので簡単に持ち上げて移動できる。サイズも高さ390mm×幅237mm×奥行き221mmなので、設置場所にもそれほど困らないだろう。
しかも、移動のさせやすさは重量だけでなく、Wi-Fi接続であることも貢献している。
3Dプリンターとしての性能も高く、オートキャリブレーション機能により、正確な造形物を出力できる。出力物の正確さには、一体型ボディーがパーツのズレを防いでいるという理由もある。また、出力する空間が密閉されているため、例えば空調や扇風機が稼働しているような室内でも、全く風の影響を受けずに出力できるのだ。
出力可能な素材は、PLA・ABS・ナイロン・HIPSなどとなっており、出力可能な最大造形サイズは138.3立法インチで、解像度は50ミクロンから250ミクロン。ブラウザベースのソフトウェアでモデリングしたデータを出力できるほか、汎用性の高いSTLファイルからも出力できる。出力はWi-Fi接続で行い、パソコンだけでなく、スマートフォンからも可能だ。
また、安全性にも配慮されており、転倒した場合は自動的に電源がオフになる設計になっている。
個人が気軽に3Dプリンターを持てる日がきた
『Kickstarter』の資金調達は大成功で、製品化は間違い無いだろう。出荷は2015年の11月半ばを見込んでいる。
3Dプリンターが、個人でも気軽に購入できるお手頃価格の時代へ、一気に突入したようだ。
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【参考・画像】
※ Tiko – The Unibody 3D Printer by Tiko 3D – Kickstarter
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