そこまでしてスマホで撮る理由があるのか? と思うスマホカメラ用デバイスは少なくない(個人的には好きだが)。細かいことをいえば、スマホは表示画面が大きいので画像を見やすいし、すぐSNSにアップできるなどメリットもある。でも、この製品はちょっとちがう考えかたのような気がする。先に望遠鏡や双眼鏡ありきなのだ。
望遠鏡をスマホにドッキング
iPhoneなど、カメラにズーム機能がついているスマートフォンは多いが、たいていは撮影する画像をトリミングしているにすぎない。だからズームインしていくとどんどん画質は悪くなる。画質を悪化させずに望遠撮影がしたいひとには、スマートフォンに装着して使う望遠レンズというものも発売されている。しかし、今回紹介する『SNAPZOOM』は、それともちょっと考えかたがちがうアイテムだ。
この『SNAPZOOM』は、既存の光学機器、たとえば望遠鏡や双眼鏡などをスマートフォンにドッキングさせて撮影することを可能にしてしまうのだ。“スマートフォンで望遠撮影がしたい”という考えかたとは少しちがう発想だろう。むしろ“望遠鏡や双眼鏡で見たものを、スマートフォンで撮影できる”という方向性のアプローチのような気がする。
幅広いサイズのスマホや光学機器に対応
適合するスマートフォンのサイズは、幅93mm以内、厚さ23mm以内。iPhone6 Plusでも問題なく使える。組み合わせる光学機器は、接眼レンズ部の直径が30~55mmのものになる。
じっさいのところ、双眼鏡や望遠鏡の形状によっては、上記のサイズに適合していてもうまく装着できないものがあるかもしれない。また、スマートフォン、光学機器ともにはさんで固定するだけなので、しっかり取り付けができるかどうかもやや不安だ。さらに、双眼鏡や望遠鏡のピント合わせも容易ではないケースがありそうだ。
とはいえ、『SNAPZOOM』はなかなか真面目に作られていそうだ。それに、『SNAPZOOM』自体に電源などは必要ないところもいい。手持ちの光学機器との相性がよければ使い勝手はわるくなさそうだ。
上でも書いたとおり、“スマートフォンで、こんな写真も撮れるようになる”というよりは、“いままで記録することができなかった望遠鏡や双眼鏡で見た風景を、スマートフォンで記録できるようになる”と考えたらいいと思う。
たとえ一眼レフカメラを持っていたとしても、望遠レンズというのは高い。すでに望遠鏡や双眼鏡を持っているひとなら、1万2,960円のこの『SNAPZOOM』を買うだけで、かなりの望遠写真を撮ることができる。スポーツ写真やバードウォッチング、天体写真など、これまでなかなか難しかった写真を撮ることができるだろう。
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