インターネットやソフトウェアなど、今や世界では様々な分野でパソコンが必要不可欠なものとなっているが、発展途上国ではテレビは普及しているのに、パソコンの普及が進んでいないというケースが多くなっている。
ある時、インドを旅していた1人の男性は自分のスマートフォンを見てこう思った。「なぜ僕は手元にたくさんのCPUを持っているのに、ここの人たちはパソコンを持つことが出来ないのだろう?」
そう思った彼は旅から帰ったあと、3年という時間を費やして1つのデバイスを作りあげた。
ネットがなくても役に立つパソコン
そのデバイスは『Endless Computers』というパソコンで、現在『Kickstarter』にて出資を募っている。
通常のPCとどう違うかというと、『Endless Computers』は全ての機能が簡易化されており、途上国の人々の意見を取り入れながら直感的な操作ができるように作られている。
また、百科事典をはじめとする書籍やオフィスソフト、動画やゲームなど100個以上のソフトが初期段階でインストールされているので、インターネットが繫がらなくても充分な知識を得れたり、人々の生活に活かすことができるという。
さらに、テレビは普及しているという国の特徴を活かして、より多くのテレビに繫げるよう映像端子を多く備え、本体下部にはスピーカーも装備した。
このプロジェクトが成功したら
この『Endless Computers』が普及すれば、その国の人々が世界と繫がれる機会が多くなると言えるだろう。
例えば災害の際など、政府だけではなくパソコンを持った人々が世界の人に向けてその状況を知らせることにより、全世界からの救助や支援を受けれる可能性は格段に高くなる。
また緊急時だけではなく、途上国の人々がパソコンの処理能力を借りることができれば、日々の生活が変わったり、様々な仕事の効率を大幅に上げることができるかもしれない。
この『Endless Computers』では、様々な出資プランが用意されている。例を挙げると、500ドルのコースでは出資者にマシンが1台届き、途上国の人にもマシンが1台寄付されるという。
このプロジェクトは、現在目標額を上回る出資を得ているが、プロジェクトの成功のためにもより多くのサポートを得てほしいところだ。
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