えっ、そっち飛ばしちゃうの? そのメリットって……いや、考えてみれば、けっこうあるかも。
最近はスマートフォンでコントロールできるドローンもでてきているが、これはまったく正反対!? スマートフォンを搭載して飛ばしてしまおうというドローンだ。その名も『Phone Drone』。
スマホはローターさえあれば飛べる!?
これはクラウドファンディングの『Kickstarter』で資金募集中のアイテムである。本体は4つのローターを持ったクアッドコプターで、折り畳むとわりとコンパクトになる。そして、その中央にはスマートフォンを搭載できるようになっている。
そう。そもそもスマートフォンにはGPSもコンピューターもカメラも搭載されている。通信機能もある。制御ソフトはダウンロードすればいい。あとはローターさえつければドローンが成立してしまうではないか!
これまでのようにアクションカメラで撮った画像を取り込んだりする必要はない。だって、スマートフォンそのもので撮っているんだから。そのまま友人に見せることもできるし、SNSにアップすることもできる。
ユニークなのは、搭載したスマートフォンのカメラの下には、撮影用のミラーがつけられるようになっていることだ。そのため、ドローンの姿勢が水平でも、前方やななめ下の撮影ができる。振動や歪みがちょっと気になるけど。
バッテリーが残り少なくなってきたら、『PhoneDrone』は自動的に帰ってくる。アプリを使ってフライトを簡単にプログラムすることができるほか、別のモバイルデバイスと通信させて、リアルタイムの映像を映しだしたり、操縦したりもできる。またオーナーを追跡するようにセットすることもできる。
iOSにもAndroidにも対応
なんといってもコアにスマートフォンを使ってしまっているのだから、価格が安いというところも魅力だ。スマートフォンを使って設定、操縦するので、ドローンを扱ったことがない初心者でも抵抗なく使えるという。
みんなどうせ数年でスマートフォンを買い替えるのだろう。そうすれば自動的にドローンのカメラも高性能になるというわけだ。ドローンのカメラを進化させるのに、わざわざ別のコストをかける必要もない。
本体のサイズは、折り畳んだ状態で約19.1×11.4×6.4cm。広げると27.9×35.6×7.1cmになる。重量は約411g。通信にはWiFiを使い、最高速度は約56km/h。20~25分間飛行できる。iPhoneなら4S、5、5C、5S、6、6Plusに対応し、Androidでは、Samsung Galaxy S II以降を使うことを想定しているが、ほぼ同世代のAndroid端末なら制御は可能だという。
このPhoneDrone、将来的には超音波センサーを搭載して障害物を避けられるようにしたり、ジェスチャーコントロールに対応することも計画されている。
市販時にはフレーム、電子部品、バッテリー等をセットにした『Ready-To-Flyキット』で249ドルになるようだ。早めに申し込めば割引先行価格で購入することができ、世界中に発送してくれるようだ。
最大の心配は、自分の大事なスマートフォンを墜落の危険にさらすことだが、それ以外に関しては、じつに理にかなっているというか、手軽で十分な機能を発揮してくれそうなドローンだ。使わなくなったスマートフォンにMVNOシムを入れるなどして搭載したら、なかなか都合がいいかもしれない。
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【参考・画像】
※ PhoneDrone: Let your smartphone be your personal drone. – KICKSTARTER