スパイ映画の様に、メッセージが自動的に消えるメールアプリが開発された。このアプリは、既存のメールソフトで使用でき、メッセージを読み終えると、自動的に削除される。
5月6日にこのアプリを発表したのは、米ベンチャー企業のコンフィデンシャルCC社だ。これまでにも類似のサービスはあったが、同社の技術は、G-mailやOutlookなど既存のソフトで利用できることが特徴だ。
読み終えると自動的に消滅するメール
自動的に消滅するメールアプリでは、電子メールの宛先欄にはTO、CC、BCCがある。そして今回、さらにその下にCCCが追加された。
従って、送信者はいつもの通りにメールソフト起動し、いつもの様に使用することができる。
但し、CCCで指定されて送信されたメールは、受信者が読み終えてメールを閉じた途端に、自動的に削除されてしまう。
また、メッセージを転送しようとしてもできないし、保存もできない。印刷すらできないのだ。
それじゃぁ、念のために画面キャプチャを取ればよいと思うかもしれないが、読んでいる部分以外にぼかしが入っているため、保存にならない。
ぼかしが入っている部分はスクロールすると読めるようになる。
もしかしたら、読める部分をスクロールしながらキャプチャして、後で画像を切り貼りすれば、保存できるかもしれない……と、今閃いた。が、できるかどうか分からない。
このアプリには他にも機能があり、誤って送信した場合は取り消すことができるという。
また、添付ファイルの回収といった機能も付いている。
どうやらCCCで送信したメールは、コンフィデンシャルCC社のサーバーを経由し、そこで暗号化や削除が行われることを可能にしている仕組みのようだ。
どのような目的で利用されるかが注目される
スマートフォン向けには、既にApp StoreでiPhone用に公開されており、Androidとパソコン用も公開される予定だという。
おそらく、この機能は、ビジネスでの使用を前提に開発されており、機密情報の漏洩を防ぐことなどが目的なのだろう。
しかし、この手の技術が登場すれば、必ず悪用する者たちがでてくるだろう。遊びであればよいが、犯罪の証拠隠滅に使われる可能性もありそうだ。
その辺りの議論が、今後活発になりそうだ。
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