公道での試験が認可された大型トラックの自動運転技術
公道での自動運転試験の認可を受けたトラックは、ダイムラー傘下の米トラック大手フレートライナー製のトラック『フレイトライナー・インスピレーション』2台だ。
さすがに大型トラックということで、認可を得るまでには時間が掛かっていたらしい。これらのトラックは、ネバダ州が設定した試験運転距離を問題無くクリアした。そのため、同州内の高速道路で自動運転の試験を行えることになった。
ダイムラー社では、これを皮切りに、次はドイツでの公道実験も行う予定だ。自動運転では、立体撮影カメラやレーダー、そしてセンサーが周囲の状況を検知し、前方の車を自動追跡する。
ネバダ州は自動車業界を積極的に誘致しており、2012年にはグーグルの自動運転の公道試験を許可しており、テスラモーターズの巨大電池工場の誘致にも成功している。
ラスベガスで行われたダイムラー社のトラック自動運転発表イベントにも、ネバダ州知事は参加し、自動運転専用のナンバープレートを交付する程の熱心さだ。これらの大型トラックは、走行中に自動運転モードに切り替えることもできるため、運転手が途中で他の作業を始めることも可能だとしている。
ただし、ネバダ州の認可の条件として、トラックに搭載された自動運転システムを常に人間がが監視し、必要な時にはすぐに手動運転に切り替えることとされている。
米国が他国よりも自動運転の開発競争で有利とされているのは、州ごとに規制が異なり、認可が得られやすいことだろう。既にネバダを始め、カリフォルニアやフロリダ、ミシガンなどの州でも自動運転の公道試験が認可されている。
大型トラックの自動運転技術の開発競争が加速する
今回の大型トラックによる自動運転の公道試験の認可は、トラックの自動運転技術の開発競争を加速させそうだ。既にボルボ・トラックやいすゞ自動車、日野自動車などがトラックの自動運転技術の実証実験を進めているからだ。
特に長距離運送では運転手の長時間労働が注意力を低下させてしまう危険があり、自動運転により安全性が高められることが期待されているだろう。
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【参考・画像】
※ This is the first road-legal big rig that can drive itself – The Verge
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