ペット用のウェアラブルがいくつか登場してきているが、その主な活用方法は健康状態のトラッキングだろう。ところがここで、しつけ機能や無駄吠え防止機能、仮想フェンス機能など、より高機能な犬用スマート首輪が登場した。
クラウドファンディングの『Indiegogo』で、余裕の資金調達243%を達成している『The First All-In-One Smart Dog Collar』だ。
この首輪、実に多機能なのである。
無駄吠えを抑止し迷子になることを防ぐスマートな首輪
『The First All-In-One Smart Dog Collar』はスマートフォンと連動し、専用アプリでしつけまで行うことができる。
これはドッグトレーナー機能で、首輪に振動や超音波を発生させることで、犬をしつけるプログラムを構築したり、犬が無駄吠えすることを抑止する設定ができる。
例えば無駄吠えすれば、自動的に超音波のホイッスルが鳴るのだ。
また、首輪にはスピーカーが内蔵されているため、飼い主は離れたところからでも、スマートフォンから“止まれ”や“お座り”などの指示をだすことができる。
そして注目すべきは、仮想フェンス機能だ。決められた範囲、例えば家の庭や公園などから犬がでそうになると、首輪が超音波や振動で犬に警告をだし、犬が決められたゾーンからでていくことを防ぐというのだ。
これは、犬が迷子になったり、事故に遭う可能性を低めることができそうだ。また、犬が飼い主から一定の距離以上離れた場合は、すぐにスマートフォンに通知される。それでも犬が迷子になってしまった場合は、Bluetooth、無線LANや携帯電話ネットワークによって、アプリ上の地図で位置を確認することもできるのだ。
そして、犬を探しにいくうちに暗くなってしまった場合は、首輪に搭載されたLEDが点灯してみつけやすくし、さらに車などからも発見しやすくすることで事故を防ぐ。
健康管理機能も搭載されている
『Indiegogo』上の記載によれば、米国の犬の52%が太りすぎだそうだ。しかし、そのことに気付いている飼い主は僅か7%だけだという。そこで『The First All-In-One Smart Dog Collar』のヘルスモニタリング機能が活躍する。
犬の種類や年齢に基づいた健康支援を行うのだ。加速度センサーが犬の運動量を計測し、温度センサーが体温を測定している。
これらのデータは獣医とも共有することができる。また、予防接種や薬の記録も保存され、専用アプリの『DogTelligent』を利用して、情報共有が可能になる。
以上のように、『The First All-In-One Smart Dog Collar』はしつけから健康状態のトラッキングまで、多機能な犬用首輪だ。
このような首輪を待ち望んでいた人が多いことは、資金調達率の高さからもうかがえる。筆者は最近、捨てられた犬や野犬化した犬たちを見る機会が何度かあったが、ペットはその死の瞬間までしっかりと面倒を見る覚悟で飼って欲しいと強く思っている。
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