紙のバッテリーでバイオセンサーを動かす
紙を使ったバイオセンサーは、そういった開発途上エリアで有望だと見られているが、現在のところ診断には携帯型のデバイスとセットでないと使えない。そこで、Choi氏は、バイオセンサーを動かすのに十分なマイクロワットレベルの電力を作り出すことができる紙製のバッテリーを使ったシステムを考えた。その実現が、Choi氏のプロジェクトの目標だ。
Choi氏が開発したバッテリーは、紙製マッチぐらいのサイズにまで折りたたむことができる。一般的な事務用の紙の片面にニッケルを吹きつけた空気と反応する陰極と、ワックスによって区切られ、カーボンを塗られた親水性の陽極を持つ。コストはわずか5セントだという。
電子デバイス全盛期の現代において、スマートフォンのバッテリー容量は一般人の大きな関心事のひとつだが、そのいっぽうで小さなデバイスの省電力化と、微少電力を環境から得る技術もどんどん進んでいるようだ。いずれ、一見するとなにをエネルギーにして作動しているのかわからない機器がいろいろ登場するのかもしれない。
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