日本の道路補修はスピーディなほうだが、イギリスでは道路に発生した“ポットホール”と称する道路上の穴やくぼみの補修が遅く、年間5,000億円を超える車両修理費が発生しているそうだ。
そうした背景を踏まえ、ジャガー・ランドローバーが先頃、路面のくぼみ等の危険箇所を検出すると共に他の車両と情報を共有する新技術“ポットホール・アラート”の研究を進めていると発表した。
高性能センサーで“ポットホール”を回避
『レンジローバー・イヴォーク』の研究用車両に路面状態を把握、ポットホールや隆起したマンホール、損傷した下水管の蓋を識別できるカメラなどの高性能センサーを搭載、クラウドを通じてリアルタイムに他の車両に情報を発信できるようにした。
このシステムにより、車両前方にある大きなポットホールや壊れたマンホールに関する警告を他の車両から受け取ることが可能となり、パンクや車両の損傷、それに伴う交通事故を減らすことができるという訳だ。
道路上に発生したポットホールよる危険が非常に大きい場合には、安全システムにより車両を減速または停止させて、その影響を最小限に抑えることも可能となっている。
車両の動きをモニターし、サスペンションの高さを変えることで、サスペンションの特性を継続的に調整し、凹凸のある傷んだ路面でも快適に運転できる。
この技術には乗り心地をより快適にするだけでなく、車両センサーからの情報をビッグデータとして他の道路利用者と共有することで、膨大な修理費用負担を防ぎ、さらに道路の補修をより効率的に行えるという大きな可能性が有ると言う。
同社ではこれらの技術は全て今後の自動運転を安全で楽しいものにすることに役立つとしている。
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