地球の周りには、相当な数の人工衛星やスペースデブリ(宇宙ゴミ)があると言うのは聞いたことがあったが、それらを見たわけではないので実感は湧くことはなかった。
しかし、『Stuff in Space』というサイトがリアルタイムで地球の周りを回り続けている物体を3D表示しているのを見ると、「なんだこりゃ!」と驚いてしまった。
『Stuff in Space』はWebGLを使って、地球の周りを回っている10センチ以上の大きさの物体を表示しているのだ。
地球の周りを回る人工物を視覚化したサイト
実はこの『Stuff in Space』は、18歳の学生であるJames Yoder氏が作ったサイトだ。
地球の周りを回っている人工物の軌道情報は米国防総省のサービスであるSpace-Track.Orgから取得しているというから情報は毎日更新されている。
但し、軍事上の機密に係わる情報は得られない。それでも、15万もの人工物を追跡していることになるそうだ。
『Stuff in Space』は、単に人工物が回っている状態を表示しているだけで無く、それぞれの点(人工物)には情報が付随しているので、マウスのポインターをそれらの点に重ねると、軌道や付随情報が表示される。
付随情報には、遠地点と近地点、傾斜角に現在の高度、そして速度と公転周期が確認できる。
また、メニューからグループ分けされた人工衛星を表示させることもできる。例えば『GPS』を選べばGPS衛星の軌道が確認できる。
さらに検索もできるので、例えば『Himawari』と検索フィールドに入力すると、歴代の『Himawari』が候補として表示されるので、最新の『Himawari 8』を選んでみると、『ひまわり8号』の軌道が表示される。
地球を取り囲んでいる無数とも思える点は3色に分けられているが、Helpを見るとその意味が記載されている。
赤色は人工衛星だ。青色はロケットボディ。そして灰色がスペースデブリだ。
また、マウスホイールを回すことで、地球をズームイン・アウトできるし、ドラッグすれば地球の向きを変えることが可能だ。
しかも地球の自転や太陽光の確度も計算されており、昼間に見れば、日本は太陽に照らされているはずだ。
人類が地球の周りに飛ばした物の多さを実感する
James Yoder氏は『Stuff in Space』を、3DグラフィックのプログラミングとWebGL、JavaScript APIを学ぶために始めたというから驚く。
ちなみに『Stuff in Space』のサイトは、マシンスペックが低いと正常には見られない。
最初私はメインマシン(AMD Athlom II P320 Dual-Core Processor 2.10 GHz 4GB RAM)で見ようとしたら、描画が正常に行われなかった。
そこでサブマシン(Intel Celeron CPU N2840 2.16GHz 4GB RAM)で見たところ、軽快に作動した。
人類は、地球周辺の環境にまで影響を与えていることを実感できるグラフィックをご覧頂きたい。
【関連記事】
※ 2017年就航目指す「ドラゴンV2」は何度も使える民間宇宙船
※ 夢がより身近に!相次ぐ「宇宙港」建設で民間宇宙ビジネス加速か
※ 日本の貢献が光る「宇宙エレベーター」宇宙旅行はこれが本命かも
※ 謎の電波をキャッチ!? 天文学者達を悩ませたモノの正体はアレだった…
【参考・画像】
※ Stuff in Space tracks thousands of satellites, rockets and debris orbiting Earth | Daily Mail Online
※ Here’s a Real-Time Map of All the Objects in Earth’s Orbit