ぎょえっ。せっかくお気に入りのカフェで、冷たいカフェラテを飲みながら原稿を仕上げようと思ったのに、満席……。
で、気を取り直して第2候補のちょっと遠い場所にある店まで、暑い中をてくてくと歩いていったら……そこも満席!
と、くじけそうになったことはないだろうか。そして散々歩き回って、ようやく座れる店を見つけたときに思うのだ。
「事前に混み具合が分かっていれば、最初からここに来たのに……」
そんなサービスを提供できるようにするための“計測器”が普及するかもしれない!
人のトラフィック情報をリアルタイムで取得する
その計測器の名は『Density』。リアルタイムで、人の混み具合をクラウドにアップデートするサービスのためのデバイスだ。
つまり、カフェやショッピングセンター、図書館やバー、ジムなどの、現在の混み具合をリアルタイムで知るためのデバイスである。
『Density』は、手のひらに載せて握れば隠れてしまうほどの小さなデバイスで、店などの入り口に設置しておけば、その場所のトラフィックデータをリアルタイムで取得することができる。
『Density』は赤外線を利用するため、ビデオカメラなどとは異なり具体的な個人情報(容姿など)は取得しない。そのため設置する側も気軽に取り付けることができるだろうし、データの扱いも気楽に行える。
『Density』はインターネットに常時接続されており、取得したトラフィックデータはクラウドに転送される。クラウド上のトラフィックデータは、様々な分析を行う事で、多目的に利用することができそうだ。
混み具合が事前に分かれば時間を有効に使える
例えば『Workfrom』というウェブサイトでは、カフェやワークスペースの混み具合を提供することで、席が空くまでの待ち時間と言った無駄な時間を、利用者が回避できるようなサービスを提供している。
また『Requested』というサービスでは、『Density』を設置した参加店・施設が、トラフィックが低くなると(つまり客が少ない状態になると)客寄せのための割引タイムを開始することができるようになっている。
カリフォルニア大学バークレー校では、学生達が学内の施設の混み具合を確認できる様にして、より充実した学生生活を送ることを支援している。
つまり、『Density』を設置すれば、設置した側にも利用者側にもお得というわけだ。
『Density』によって可能になるサービスは、いままで誰もが必要としていながら、解決策が気付かれていなかったジャンルになる。
この考え方は、日本(特に都市部)でも歓迎されそうな気がするが、いかがだろうか。
【参考・画像】
※ Density
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