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写真に入り込んだ「招かれざる障害物」を消せる魔法のツール、著作物対策にも活躍?

“撮りたかったもの”と“要らないもの”を綺麗に二分割

以下の動画『A Computational Approach for Obstruction-Free Photography – YouTube』をご覧いただきたい。

こちらの例は、外の建物を撮影しようとしたら自分の体や家財が反射してしまったというよくあるケースだが、MITとGoogleが開発した『A Computational Approach for Obstruction-Free Photography』という技術を使えば、あっという間に修正可能。

A Computational Approach for Obstruction-Free Photography 01
A Computational Approach for Obstruction-Free Photography – YouTube

 

画面いっぱいに反射してしまった画像の修正は、編集ソフトなどを使っても困難な作業となってしまうが、この技術では“本来写したかった被写体”と“写り込んでしまった被写体”を綺麗さっぱり二分割することができるという。

A Computational Approach for Obstruction-Free Photography 02
A Computational Approach for Obstruction-Free Photography – YouTube

 

その他、手前に写った障害物やカメラの水滴、指紋といったものも除去することができるというので、様々な市場がこの技術の正式発表を心待ちにしていると報道されている。

 

クオリティの高い写真へと編集するだけでなく著作物対策にも活躍

この技術が正式にリリースされ、スマートフォンなどに実装されるようになったら、不要な障害物が写り込んだ写真が減るだけではなく、様々なメリットが生まれてくるだろう。

例えば、カメラマが歴史的な瞬間を撮影して、不運にもその映像に著作物が写り込んでしまったとしたら、これまではボカシを入れるなど、写真全体のクオリティを下げざるを得ない処理を施さなければならなかったが、この技術を活用すればクオリティを損なうことなく公開することも可能になってくる。

この技術は現在実験段階にあるようだが、今月からロサンゼルスで行われているコンピューターグラフィックの国際イベント『SIGGRAPH 2015』で大々的に発表される予定となっている。

Googleも共同開発に加わっている点を考えると、Androidなどのスマホに実装される日も近いのかもしれない。

 

【参考・画像】

※ Erase Obstructions from Photos with a Click – MIT Technology Review

※ A Computational Approach for Obstruction-Free Photography – YouTube

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