2015年8月19日より、インドネシアのジャカルタにてモーターショーが開催された。その地を取材に訪れていたモータージャーナリスト4人がASEANの未来について話し合った。
川端女史は欧米メーカーの動向に詳しく、古庄氏はアジア全般が得意。そして、大田中氏はインドネシア在住。それに筆者・鈴木という面々だ。話はASEANマーケットの行方から、日本車の行く道まで広がった。
新たなプレイヤーの登場にASEANの工場となるのは?
鈴木:2020年のASEANの様子ということですが、実のところASEANの都市部は、もう飽和状態に近いと思います。バンコック、ジャカルタはひどい渋滞です。それは中国も同じ。現状でクルマを買える人は、すでに手に入れています。次は農村部ですが、そこにクルマが行き渡るのはジワジワといった感じではないでしょうか。5年後の2020年では、そんなに様子は変わらないんじゃないかなと。
古庄:それよりも、ベトナムやミャンマーといった新しい市場が開けてきますよね。そこでタイとインドネシアが自動車工場としての役割が求められるのではないでしょうか。
大田中:いやいやいや。ASEANの工場という意味で、インドネシアはタイにかないませんよ。なぜなら、国内のサプライヤーの数がぜんぜん違う。インドネシアは非常に少ない。
古庄:とはいえタイは人件費も上がってきていて、安く作れるというメリットが減っていて、やっぱりインドネシアに期待が集まるんじゃないのかな。先だって話を聞いた、日系メーカーのインドネシア社長の話でも、インドネシアからの輸出を強化したいという話が出ていましたしね。
Next 各国が虎視眈々とASEANを狙っている
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