
格付けや飼育法などに一定の基準を設け、それを満たしたものだけが認定される“高級食材”として多くの人の味覚を楽しませている“ブランド牛”。
松坂牛や飛騨牛、米沢牛など人気の品種はいくつか挙げられるが、中でも神戸牛は長い歴史を誇り『Kobe Beef』として海外旅行者にも人気を博している。
しかし、今後その神戸牛が日本で食べられなくなるかもしれない事はご存知だろうか。
深刻な生産量の減少を打開するための新たなアプローチ
実は、近年の深刻な後継者不足や肉用牛飼養戸数の減少に伴い、神戸牛の生産量も年々減少。中規模の畜産農家の廃業が相次いでいるという。

そんな苦境を打開するためのプロジェクトが、現在クラウドファンディングサイトの『Makuake』にて開始されている。
そのプロジェクトとは『牧場応援プロジェクト』というもので、調理された神戸牛をこのプロジェクトを通して購入してもらうことにより、通常よりも高い比率で食肉業界をサポートできるという企画となっている。

支援のリターン内容は5,000円コースから50,000円コースまで用意され、多くのものは料理店で食すよりお得に購入することができる。
料理の一部を紹介すると、熟成神戸牛の盛り合わせやステーキ、さらにはデザートや前菜などもセットになっているから驚きだ。

今回のプロジェクトの資金用途は、神戸牛の購入費、肉の加工代、調理代、リターン実施日の人件費などに充てられ、食肉業界にダイレクトに渡るようなプロジェクトとなっている。
クラウドファンディングは地域活性化に繋がるのか
このように、クラウドファンディングサイトを使用して苦境に陥っている業界を助けようという取り組みは、“クラウドファンディング”という事の話題性も助けとなって、通常の出資募集よりも多くのサポートが期待できるだろう。
TPPや後継者不足などで悩んでいる所は食肉業界以外にも多く存在するので、クラウドファンディングで地域が活性化するという事が“一つの形”となってほしいところだ。

このプロジェクトは年末まで『Makuake』での出資を募集し続ける予定となっている。
「その地に行く暇はないけれど、料理は今すぐ食べてみたい!」というお肉好きの方は是非一度チェックしていただきたい。
【参考・画像】
※ 【肉メディア牧場応援プロジェクト第1弾】神戸熟成肉を買って・食べてサポート! – Makuake
※ (写真は2015年8月現在のもの。リターン時の内容とは異なる)
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