
ノルウェー農業食糧省が先頃、従来の農業環境研究所(Bioforsk)、農業経済研究所(NILF)、森林景観研究所(Skog og landskap)を統合し、ノルウェー国内最大級の研究所『NIBIO』を設立したと発表した。
約700名の陣容を持つことになったバイオ経済研究所『NIBIO』は、ノルウェー国内のバイオ経済の可能性を大きく広げるものと期待されている。
石油型経済から植物型経済への転換
今回の統合目的は専門的、且つ財政的に堅牢な研究開発ユニットを確立することにあり、多くのリソースは実際の研究における革新や意思決定への支援、管理、運用、保守に費やされる。
バイオ(生物)経済の基本は、石油依存の経済から植物依存の経済へと転換することであり、過去の光合成で出来た化石燃料ではなく、現代の“光合成技術”を活用した研究を管理すること。
『NIBIO』では、管理業務の手間や経費を節減し、研究活動や技術革新に多くの資源を投入することで、研究能力や資金の強化を図ることになる。
ノルウェー農業食糧大臣を務めるシルヴィ・リストハウグ女史は、「私達はこの研究所を設立するにあたり、一年間に渡って多大な努力をして来ました」と述べるとともに、『NIBIO』における、バイオ経済の発展に向けた重要な役割を強調。
また、バイオ経済の発展拡大に留まらず、分野横断型の研究活動にも取組み、大学や学術機関との協力体制を強化する。
『NIBIO』では今後、食糧、森林その他の生物利用型産業における研究と、食糧安全保障、持続可能な資源管理、技術革新及び価値創造への貢献を目指すとしている。
【参考・画像】
※ Norwegian Institute of Bioeconomy Research (NIBIO) has been established – Government.no
※ NIBIO
※ totojang1977 / Shutterstock
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