
『バナナペーパー』をご存じだろうか?
文字通り、バナナを原料とする紙のことだ。バナナが紙になる? そのこと自体も驚きだが、もっと注目すべき点がある。
日本の技術を活かして作られているこの紙が、貧困や地球温暖化など、様々な社会問題を解決する“キッカケ”になるというのだ。

アフリカの村を救うプロジェクト
紙のもとになるバナナの茎は、アフリカのザンビアにある貧しい村が原産地。現地で事業を始めたのは、ワンプラネット・カフェと丸吉日新堂印刷という日本の企業だ。
貧困により、野生動物の密猟や違法な森林伐採が横行していたこの村。発展途上国を中心に、仕事がないために起こっているこのような事件が、結局のところ、地球の環境破壊などに繋がっているのはご存じの通り。

そういった状況の改善に立ち上がったのが上述の2社だ。今まで捨てられていたバナナの茎を現地の人たちに回収してもらい、繊維を抜き出して日本へ輸送。国内で古紙と融合させてパルプに加工することで、見事に紙を作ることに成功。
これにより、現地の、特に女性の雇用が増えたのと共に、200人以上の子供たちが学校に通えるようになったという。

出来上がった『バナナペーパー』は、かなり高級感ある仕上がりに。厚みのあるカードや薄い紙の小冊子など、様々な用途として使うことが可能だ。

クラウドファンディングで応援
現在、『バナナペーパー』はコピー用紙としての利用など、普及や活用幅をより広げる模索がなされている。で、その資金を一般から募集するために、クラウドファンディングサイト『Makuake』でキャンペーンを実施中だ。
プロジェクト実行者で、「いい会社を応援し隊」隊長の中田 俊氏によると、『バナナペーパー』を応援し事業を拡大させることは、以下の3つの「善の循環」を生むという。

■1:人
「ザンビアで雇用を増やす→貧困を減らす→子供が学校へ→人を守る」という循環
■2:環境
「木を切らなくていい→森を守る→野生動物を守る→地球を守る」という循環

■3:心
「素敵な会社と繋がり応援できる→社会に貢献できる充実感や仕事のカチを考えるキッカケを持つ」という循環
ちなみに、募金はキャンペーン開始初日で、目標の1,000,000円をクリア。現在も、募金額は増え続けていて、かなり好評だ。
よりよい未来への第一歩と言える『バナナペーパー』。気になる方はサイトを一度のぞいてみてはいかがだろうか。
【参考・画像】
※ 素敵な会社を広めよう〜バナナペーパーで世の中を変える〜 – Makuake
※ Elena Veselova / Shutterstock
【動画】
※ 素敵な会社を世の中に広めよう~バナナペーパーで世の中を変える~ – YouTube
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