
『アブサン』という酒がある。
薬草系のリキュールで、ニガヨモギを中心とした素材から作られる。アルコール度は40%から70%前後と非常に高いものが多く、中には90%近いものもあるようだ。
この『アブサン』は、かつては中毒者を出すほど愛好家が多く、特に芸術家達に愛された。愛しすぎて身を持ち崩す者も出た。詩人のヴェルレーヌや画家のゴッホたちがそうだ。
魅惑的な酒だが、一時は米国や欧州の一部の国々で禁止されるなど紆余曲折があり、現在は日本では造られていない。
そして“幻のリキュール”などとも呼ばれるようになったらしい。
しかし、この『アブサン』を、国産原料で蘇らせようというプロジェクトが立ち上がった。
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