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リーダー必読!JAL運航責任者の3大決断に学ぶ「スピーディに最善策を出す方法」

史上初!150便の欠航を決定

今までで、最も決断に苦労した経験を3つ挙げてもらった。

まずは、2年前(2013年10月)に、台風26号が関東を直撃した時。

「(台風が来る)前日夜までに、150便の欠航を決めたときですね。弊社で、前日にこれだけの数の欠航を決めたのは初めて。

それまでは、何とか便を飛ばしたいという意向が強かったため、決定を延ばす傾向にありました。でも、それだと当日朝から空港が大混乱、お客様にかなり迷惑がかかっていました。

早めに欠航が分かっていれば、旅行を止めるとか新幹線に替えるなど、お客様の選択肢も増えますよね。より安全を考え、お客様へのご迷惑も最小限にしようという、会社の新方針も後押した決定でした。

決定後も、翌朝まで天候がすごく気になりました。“台風の進路がもしそれたら……”とね。

当日はやはり台風。前日は弊社の約半分だった他社の欠航数も、結局は弊社とほぼ同じ数になっていました。空港での混乱を考えれば、早めの決断は大正解でしたね。」

 

ネパール大地震でチャーター便を急手配

次の大決断は、今年4月に起こったネパール大地震の時。

「JICA(ジャイカ、国際協力機構)から、災害救助隊を運ぶチャーター便を出して欲しいという要請を受けたんです。

災害救助は、最初の72時間が勝負。でも、チャーター便を出すには、飛ばす機材(航空機)をやり繰りするのに通常3日はかかる。それを、なんとかやり繰りすることで、要請を受けて12時間以内に飛ばす決定をしました。

“救助隊をなんとか送ろう”という、(部署)みんなの気持ちがあったおかげですね。」

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国際便で意識不明の急病人!

急病人が出て、便を引き返させる決断をしたこともあるという。

「一年ほど前、(アメリカの)サンディエゴから日本に戻る便の中で、意識不明の重体になった急病人が出たんです。

その時は、機長や契約しているメディカルサポートの医師とも相談し、一旦は最も近いアンカレッジ空港へ緊急着陸することに。けれど、アンカレッジにはJALの定期便がないため、現地スタッフがいない。着陸後の急病人や他のお客様へのケアは、航空委託先の現地空港スタッフにお願いするしかなかったんです。

その後、急病になった方の意識が戻ったため、少しだけ緊急性がゆるんだ。そこで、通り過ぎたけれど、自社スタッフがいるバンクーバー空港へ戻すことに。3時間かかるけれど、身内がいる空港の方がよりケアができる、という判断でした。」

これも、結果的に正解。急病人をはじめ、他の利用者へも可能な限りのケアができたそうだ。