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酒を飲むイスラム教徒 「戒律」と「教条」の間で生きる

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イスラム教徒は、基本的に酒と豚肉は嗜まない。「基本的に」というのは、戒律を破って禁忌に手を出す人間が一定数いるということだ。

どんな世界でもそうだが、集団の中には必ずアウトサイダーがいる。そのアウトサイダーの数が全体の0.5パーセントだったとしても、それはすなわち1億人の中の50万人ということだ。無視できない大人数である。

そもそも、イスラム教徒も人間だ。人間には欲もあるし好奇心もある。「本当はいけないことだけど、ちょっとだけやってみようかな」という心理が働くのは当然だ。

それが本当に“ちょっとだけ”で収まるのか“どっぷり”になってしまうのかは、人それぞれである。真面目に戒律を守るか、時たまサボってみるか、その判断もまた個々の考えの問題である。

だがこう書くと、必ず怒り出す人がいる。しかもその人は、大抵の場合日本人だ。

「澤田は不謹慎なライターだ。イスラム教をまったく尊重していない。ダメなものはダメなんだ!」

子どもは物事を“いいこと”と“ダメなこと”に二分したがるが、どうも日本人はそういう思考の人が多い気がする。

ここで断言しよう。酒を嗜むイスラム教徒は、決して珍しくはない。