森も人もあるがままの姿を活かしてこそ強くなる。
2013年には、ニコル氏の提案による「校舎がなくても森の学校はできる」との想いで、『森の学校』のシンボルであるツリーハウスが製作された。
2年が経った今では、すっかり屋根は苔むし草花に覆われ、背面の山と一体化している。よく見ると、このツリーハウスに使われている木材には、枝ぶりそのままが使われている。
ニコル氏は言う。「自然界に直線はない。無理に枠にはめてしまい、まっすぐに伸ばしたり削るから弱くなる」。
木のありのままの曲線を生かしたツリーハウスは、教育のあり方そのものを示してもいるのだ。
このツリーハウスを拠点に、子供たちは遊びや田んぼ作りや自然観察などを通じて、多様な生き物との付き合い方や、人も含めた自然界の大いなる命の営みを肌で感じている。
