※ 前編はこちら
【商倫理と日本・前編】「商人道」はこうして敷かれた
https://nge.jp/2015/10/29/post-121664

前回の記事で、松下幸之助が“一人勝ち”を好まなかったことについて書いた。
一人勝ちは、誰しもが見る夢のはずだ。しかもプレイヤーが多ければ多いほど、賭金の額が高ければ高いほど、一人勝ちの際のリターンは大きい。それ自体に快感を覚える人は少なくない。
それを否定するという考え自体が、日本的だ。道徳に反していない、すなわちルールに則って勝ち得た成果ならば、たとえ一人勝ちだろうと問題はないはずだ。
だが日本人は、“個人の自由性”を100パーセント認めていない幸之助の言葉に、素直に感動する。
その発想の源は、やはり“和”である。
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